トイレ床にクッションフロアを採用した人から「違う床材にすればよかった」という後悔の声が聞こえてくることがあります。
そこで、クッションフロアを選ぶか迷っている人のために、クッションフロアで後悔しがちなポイントを紹介します。
トイレ床をクッションフロアにすると後悔するポイント
トイレ床をクッションフロアにすると発生する「後悔ポイント」は、以下の5つです。
①白系を選ぶと汚れが目立つ
②劣化しやすく寿命が短い
③凹凸有りのデザインは汚れがたまる
④他の床材と比べて安っぽく見える
⑤ドアや便器とデザインが合わない
クッションフロアの後悔|①白系を選ぶと汚れが目立つ
クッションフロアはクッション性が高いのが魅力ですが、クッション性が高い反面「物を長く同じ場所に置いていた跡」などの汚れ(シミなど)が目立ちます。
特に白系を選ぶと汚れ(シミなど)が目立ちやすいので「選ぶんじゃなかった…」と後悔してしまうことも…。
「少しでも長く綺麗な状態を保ちたい」という場合は、汚れが目立ちにくいブラウンやベージュ系などを選ぶようにしましょう。
クッションフロアの後悔|②劣化しやすく寿命が短い
耐久性はあまり高くないため、歩行する際の衝撃などによって徐々に劣化していきます。
変色が発生したり、端から剥がれてきたりと、劣化症状があらわれてくるので、こまめなメンテナンスが必要です。
「あまりメンテナンスに手間をかけたくない」という人は、フローリングやフロアタイルの採用を検討しましょう。
クッションフロアの後悔|③凹凸有りのデザインは汚れがたまる
デザインによっては凹凸があるので、溝の部分に汚れが溜まってしまいます。
クッションフロアの後悔というよりは「デザイン選びの後悔」となるので、平べったいように見えるクッションフロアでも、少しの溝があれば掃除がしづらくなる点に注意しましょう。
クッションフロアの後悔|④他の床材と比べて安っぽく見える
他の床材よりも張りやすく、商品自体も安いのが魅力ですが、デザインによっては安っぽく見えてしまいます。
打ち合わせの効率アップのために、リフォーム会社では提案するクッションフロアのデザインの種類を絞っている場合がありますが、気に入らないデザインばかりであれば「サンプルカタログをお借りできますか?」と伝えましょう。
同じ価格帯でも各メーカーで様々なデザインがあります。
ドアや便器などのデザインと照らし合わせながら、予算内で安っぽく見えないデザインを探してみましょう。
クッションフロアの後悔|⑤ドアや便器とデザインが合わない
「狭い空間だからなんでもいいや」と思っていると、予想以上にドアや便器とマッチせず、クッションフロアが浮いて見えてしまうケースもあります。
フローリングであれば、室内ドアと同じシートや板材が使用できるので、トイレ空間のデザインを統一できますが…。
クッションフロアでは、室内ドアなどと材質を統一できないので、多くの場合色味を寄せることしかできません。
同じ木目調であっても、やはり材質が異なるので、逆にクッションフロアの部分が安っぽく見えてしまうということもあります。
そのため、クッションフロア単体だけでなく、今ついている室内ドアや新しく付ける予定の室内ドア・幅木などの部材とのバランスを見ながらデザインを決めることが大切です。
トイレ床をクッションフロアにするメリット
トイレ床をクッションフロアにすることで後悔ポイントが生まれる可能性がありますが、クッションフロアにも以下のような良い面もあります。
- 耐水性が高い
- 掃除が簡単にできる
- 選べるデザインが豊富
- クッション性がある
- 張り替え費用が安い
クッションフロアのメリット|耐水性が高い
耐水性が高いので、尿や水がはねてしまうことが多いトイレ空間には最適の床材です。
また、濡れてしまった場合も掃除がしやすく、メンテナンスもしやすいのが魅力となっています。
クッションフロアのメリット|掃除が簡単にできる
フローリングと比べて、選ぶデザインによっては凹凸がない、または少ないので、掃除が簡単です。
トイレは毎日何度も使用する上、汚れやすい場所なので、日々の掃除は欠かせません。
ササッとクリーナーなどで拭くだけで綺麗になるのは、とても魅力的です。
クッションフロアのメリット|選べるデザインが豊富
木目調から石目調、レンガなど多くのデザインが各メーカーから販売されており、希望のトイレの雰囲気に合わせて選択ができます。
フローリングなどよりも選択肢が豊富なので、よりイメージに合ったものを選択できるのが魅力です。
クッションフロアのメリット|クッション性がある
歩行する時に少し沈む感触があるほどクッション性が高いので、歩行時の音を軽減できます。
賃貸マンションなどの床に採用されることもあるほど、クッション性の高さによって得られる遮音性の高さも魅力です。
クッションフロアのメリット|張り替え費用が安い
畳1枚分の広さであれば、2万円〜4万円ほどで張り替えができます。
下地を交換する必要がある場合はさらに2〜3万円ほどかかる場合がありますが、床材の張り替えだけであれば数万円で可能である点が魅力です。
昨今ではDIYでクッションフロアを張る人も多く、従来の商品よりも張り替えが簡単な商品も多く販売されています。
とにかく安くトイレの床を綺麗にしたいという人には、クッションフロアがおすすめです。
トイレの床に使われるクッションフロア以外の床材
クッションフロア以外にトイレの床に使われるのは、主に以下の3つです。
・フローリング
・フロアタイル
・タイル
クッションフロアだけにデメリットがあるわけではありません。
他の床材にもデメリットはあるので、メリット・デメリットを理解した上で、どの床材を選ぶかを決める必要があります。
トイレの床材|フローリング
トイレの床材のフローリングを採用するメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | ・高級感が出る ・室内ドアとデザインを合わせられる |
デメリット | ・水に弱い ・腐る恐れがある ・臭いがとれにくい |
フローリングは高級感が出るなどのメリットがある反面、水に弱く腐ってしまう恐れがある点がデメリットとなっています。
また、尿が染み込むと臭いが取れにくくなってしまう点にも注意しなければいけません。
トイレの床材|フロアタイル
フロアタイルは、クッションフロアと同じ「塩化ビニル製」の床材ですが、クッションフロアよりも硬く、土足でも歩行ができるほど強いのが特徴となっています。
トイレの床材のフロアタイルを採用するメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | ・耐久性が高い ・土足でもOK ・デザインが豊富 |
デメリット | ・クッションフロアよりも高価 ・施工に時間がかかる |
トイレの床材|タイル
トイレの床材のタイルを採用するメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | ・半永久的にタイル自体は使用できる |
デメリット | ・施工費用が高い ・割れる恐れがある ・掃除しづらい |
タイルは、割れるなどの破損が起きない限りは半永久的に使用できますが、掃除がしづらいなどのデメリットがあります。
また、職人が時間をかけて施工する必要があるため、費用が高いです。
トイレ床をクッションフロアにしても後悔しないためには?
以下のようなポイントを知っていれば、後悔する確率を下げられます。
- 他の床材と費用などを比較する
- 大きめのサンプルで確認
- 実際のトイレ空間で色味をチェック
- 照明の色にも注意
- 汚れが目立たない色を選択
後悔しないために|他の床材と費用などを比較する
前項で、フローリング・フロアタイル・タイルのメリット・デメリットを紹介していますので、クッションフロアと比較して検討しましょう。
- デザイン重視にする?
- 1番安いクッションフロアがいい?
- 掃除のしやすさで選ぶ?
など「何を決め手にするか」を考えながら検討してみてください。
後悔しないために|大きめのサンプルで確認
クッションフロアのデザインや色などを検討する際には、工事を依頼するリフォーム会社に頼んで、A4サイズのサンプルを用意してもらいましょう。
リリカラやサンゲツなどのメーカーでは、A4サイズのサンプルを用意しています。
リフォーム会社などがビジネスユーザーとして会員登録すれば、公式HPからサンプルの郵送を依頼することが可能です。
カタログで希望するクッションフロアを3〜5種類ほど選び「A4版のサンプルが見たいです」と担当者に伝えましょう。
自分でサンプルを用意することもできますが、多くは20円〜200円ほど費用がかかります…。
ビジネスユーザーであれば無料で請求できるので、リフォーム会社に依頼するのがおすすめです。
後悔しないために|実際のトイレ空間で色味をチェック
リフォームでの張り替えであれば、実際にトイレに行って室内ドアや光の入り具合などをチェックしながらクッションフロアのデザイン・色を決めましょう。
室内ドアなどはリフォームの対象外なのであれば、今ある室内ドアに色味などを合わせると失敗する確率を下げられます。
便器本体の色なども合わせて見つつ「クッションフロアだけ浮いている」という結果にならないように注意してください。
後悔しないために|照明の色にも注意
リフォームでトイレの照明も変えるのなら、照明の色にも注意しましょう。
これまで青っぽい光だったのが、オレンジの電球色になると、クッションフロアなどのデザイン・色の見え方が変わります。
張り替えが終わった後に「思ってたのとなんか違うな〜」と後悔してしまうこともあるので、照明をつけた状態でも確認してみてください。
照明を変えるのなら、変更後の照明の色に近い部屋に行ってデザイン・色を確認するか、リフォーム会社や照明メーカーのショールームに行って、実際の照明の色味の下で確認しましょう。
後悔しないために|汚れが目立たない色を選択
ベージュやブラウン系であれば汚れが目立ちにくいので、汚れが蓄積していても、白系よりは気になりません。
さらに、下の商品のような、1色ではなく何色も使っているデザインにすれば、より汚れや劣化が目立たないのでおすすめです。
トイレ床のクッションフロアで後悔しないためにデメリットも理解する必要あり
トイレ床に採用されるクッションフロアは、水に強く掃除がしやすいなどの良い面もありますが、デザインや色によっては「汚れが目立つ・安っぽく見える・汚れが溝にたまる」などのデメリットもあります。
デメリットまで理解できていないと「クッションフロアにするんじゃなかった…」という後悔が生まれてしまうことも…。
しかし、クッションフロアにデメリットがあるように、フローリングなどの他の床材にもデメリットはあります。
クッションフロアを採用する前にそれぞれのデメリットを理解して「何を重視して選ぶのか」を決めた上で、リフォーム工事を進めましょう。