【パナソニック Lクラスは後悔する？】オーナーが語る「5つの落とし穴」と失敗しないための完全ガイド

パナソニックのシステムキッチンの中でも、頂点に君臨する「Lクラス（L-CLASS）」。 家具のような美しい佇まい、有機ガラス系のスゴピカ素材、そして横並びで調理ができるマルチワイドIH…。 ショールームでその姿を見て、「絶対にこれを入れたい！」と心を奪われる方は後を絶ちません。

しかし、検索窓に「Lクラス」と打ち込むと、サジェスト（予測変換）に「後悔」という不穏な文字が出てきて不安になっていませんか？

結論から申し上げますと、Lクラス自体の製品クオリティは極めて高く、欠陥品で後悔することはまずありません。 しかし「自分のライフスタイルに合わない機能を選んでしまった」「デザイン優先でメンテナンス性を無視してしまった」という“選択のミス”による後悔の声が存在するのも事実です。

この記事では、Lクラスを導入してから「こんなはずじゃなかった」と思わないために、よくある後悔ポイントを包み隠さず解説し、それに対する解決策を提示します。

1. 買ってから気づく！Lクラスの「後悔」代表例5選

実際のオーナー様の口コミや、施工現場の声を集約すると、後悔の理由は大きく分けて以下の5つに分類されます。

① 「マルチワイドIH」の使い勝手が合わなかった

Lクラスの代名詞とも言える、3〜4つの鍋を横並びに置ける「マルチワイドIH」。 「鍋同士がぶつからない」「二人で並んで料理ができる」と評判ですが、以下の点で後悔する人がいます。

• 魚焼きグリルがない： マルチワイドIHにはグリルが付いていません。「魚はフライパンで焼けばいい」と思っていても、やっぱりトーストやグラタンを焼くときに不便だったという声があります。
• 排気口カバーなどの市販品が合わない： 特殊なサイズのため、市販の汚れ防止グッズが使えません。
• 交換コストが高い： 将来、IHが故障した際、汎用品のIH（60cm/75cm幅）への交換が難しく、再度高額な専用品を入れる必要があります。

【対策】 グリル料理を頻繁にするなら、別途「ビルトイン電気オーブン」を組み込むか、あえて通常の「3口IH」を選択するのが賢明です。Lクラスだからといって必ずマルチワイドにする必要はありません。

② 「黒いカウンター」の水垢汚れ

Lクラスならではの高級感を演出する、ダークカラー（御影ブラックや玄昌ブラックなど）のカウンター。 非常にかっこいいのですが、「水垢（カルキ汚れ）」が非常に目立ちます。

• 白い輪っかが取れない： 水道のカルキ成分が乾くと白く残り、黒い天板だとそれが顕著に見えます。
• 拭き上げがストレス： 毎回使用後に完全に水分を拭き取らないと美しさが保てず、ズボラな性格だと「掃除の奴隷」になった気分になることも。

【対策】 掃除が苦手な方は、グレー系やベージュ系、あるいは白系の「フリント（人造大理石）」や「グラリオ（有機ガラス）」を選ぶのが無難です。どうしても黒が良い場合は、コーティングを検討するか、こまめな酸性洗剤でのケアを覚悟しましょう。

③ 「ラクするーシンク」の落とし穴：割れや傷に注意！

Lクラスで標準的に採用される「スゴピカ素材（有機ガラス系）」のシンク（ラクするーシンク）。 カウンターとの継ぎ目がなく、撥水性が高いため「とにかく掃除がラク」「美しい」と大人気ですが、昔ながらのステンレスシンクの感覚で雑に扱うと後悔することがあります。

• 硬い衝撃で「割れる」リスク： 非常に丈夫な素材ではありますが、一点に重みがかかる衝撃には注意が必要です。例えば、鋳物ホーロー鍋（ル・クルーゼやストウブなど）のような重たくて硬いものをうっかり落としてしまった場合、ステンレスなら「凹み」で済むところが、スゴピカ素材だと陶器のように「割れ」や「欠け」が発生する可能性があります。
• 間違ったお手入れでツヤがなくなる： 「頑固な汚れを落としたい」と、金属たわしや研磨剤入りの硬いナイロンたわしでゴシゴシ擦ってしまうと、表面に細かい傷が無数につき、美しいツヤが失われてしまいます。傷ついたことで、かえって汚れが入り込みやすくなる悪循環も。

【対策】 基本は「柔らかいスポンジと中性洗剤」で優しく洗う習慣が必要です。 重い鍋を頻繁に洗うご家庭では、シンクの底に敷く専用の「シンクマット（オプション品）」を活用して衝撃を和らげるのが有効です。「道具として気を使わずにガシガシ洗いたい！」という性格の方は、Lクラスであってもあえて「ステンレスシンク」を選択肢に入れることを強くおすすめします。

④ コンセントの位置とデザインの干渉

Lクラスは「スタンドイン」と呼ばれる手元コンセント（クッキングコンセント）を設置できます。これは非常に便利な機能ですが「位置が悪くて引き出しにコードが挟まる」「水がかかるのが怖い」という地味なストレスを感じるケースがあります。

⑤ 最終見積もりが予算を大幅オーバー

Lクラスは「標準仕様」という概念があまりなく、一つ一つパーツを選んでいくオーダースタイルに近いです。 「あれも素敵、これも便利」と選んでいくと、最初のリフォーム予算から100万円以上アップすることも珍しくありません。結果、他の部屋のリフォームを諦めることになり「キッチンにお金をかけすぎた…」と後悔するパターンです。

2. そもそも「スゴピカ素材（有機ガラス系）」ってどうなの？

Lクラスを検討する上で避けて通れないのが、パナソニック独自の素材「スゴピカ素材（有機ガラス系人造大理石）」です。 TOTOの「クリスタルカウンター」やLIXILの「セラミックトップ」と比較されますが、実際のところはどうなのでしょうか。

メリット：とにかく汚れに強い

有機ガラスは、もともと水族館の水槽や航空機の窓に使われる素材です。

• 撥水性が凄い： 水や油を弾くので、サッと拭くだけで綺麗になります。
• 割れにくい： セラミックのように「硬い」のではなく、樹脂のような「粘り」があるため、衝撃で割れるリスクが低いです。

デメリット：熱と傷には注意が必要

• 熱に弱いわけではないが…： 耐熱温度は約350℃程度ありますが、熱い鍋を直置きすると変色するリスクがあります（基本は鍋敷き推奨）。セラミックトップのように「焼き網を直置き」するような使い方はできません。
• 細かい傷： 硬いものを引きずると、細かい擦り傷がつきます。ただし、メラミンスポンジなどで磨いて修復できる点はメリットとも言えます。

3. Lクラス vs 他社ハイグレードキッチン！比較検討のポイント

後悔しないためには、競合製品と比較して「なぜLクラスなのか」を明確にしておく必要があります。

vs LIXIL「リシェル」（セラミックトップ）

• リシェルが勝る点： 天板の「硬さ」と「耐熱性」。熱い鍋も直置きOKで、傷が全くつきません。重厚で無骨なデザインが好みならリシェル。
• Lクラスが勝る点： 「シンクとカウンターの一体感」。リシェルはセラミックとシンクの継ぎ目がありますが、Lクラス（グラリオカウンター）は段差のないシームレスな接合が可能です。掃除のしやすさはLクラスに軍配が上がります。

vs TOTO「ザ・クラッソ」（クリスタルカウンター）

• クラッソが勝る点： 「除菌水」機能。排水口や網かごのヌメリを抑える機能はTOTOの独壇場です。透明感のあるカウンターデザインも唯一無二。
• Lクラスが勝る点： 「調理設備（IH）の進化」。マルチワイドIHなどの調理自体の機能性はパナソニックがリードしています。また、収納内部のステンレス貼りなどの高級仕様もLクラスの特徴です。

vs キッチンハウス（メラミン）

• キッチンハウスが勝る点： 「デザインの自由度」と「コストパフォーマンス」。同じようなデザインでも、素材をメラミンにすることで価格を抑えつつおしゃれに見せることができます。
• Lクラスが勝る点： 「機能性」。キッチンハウスはデザイン特化ですが、Lクラスは家電メーカーならではの便利機能（深型食洗機、センサー水栓の感度など）が充実しています。

4. Lクラスを採用して「大満足」している人の声

ここまでネガティブな情報を中心にお伝えしましたが、Lクラスは顧客満足度が非常に高いキッチンであることは間違いありません。成功者の声を見てみましょう。

「家具のような美しさに毎日ときめく」

「深型の食洗機が最強」

「対面操作ができるIHが便利」

5. 絶対に後悔しないための「オプション選び」鉄則

Lクラスで失敗しないためには、以下の基準で仕様を決めていくことをおすすめします。

① 食洗機はケチらず「深型」以上のグレードを

パナソニックの強みは食洗機です。ここで予算を削って浅型にすると、Lクラスの満足度が半減します。可能であれば海外製（ミーレなど）も対応可能ですが、パナソニック製の深型も十分高性能です。

② 扉カラーは実物サンプルを「自宅」で見る

ショールームの照明は非常に明るく設定されています。 「素敵！」と思った色も、自宅の照明で見ると「暗すぎる」「色が違う」となりがちです。必ず大きめのサンプルを借りて、実際の設置予定場所で朝・昼・夜の見え方を確認してください。

③ 水栓は「スリムセンサー水栓」一択

Lクラスを選ぶなら、タッチレス水栓は必須です。パナソニックのセンサー水栓は感度が良く、節水効果も高いです。浄水器一体型にすればシンク周りもスッキリします。

④ 「10年後のメンテナンス」を考える

特殊な機器（マルチワイドIHや特殊サイズのレンジフード）を入れる場合、「10年後に故障したら交換費用はいくらかかるか？」を事前に担当者に聞いておきましょう。そのコストを許容できるなら、導入してOKです。

6. まとめ：Lクラスは「指名買い」する価値のあるキッチン

パナソニックLクラスで後悔する人の多くは「機能のデメリットを理解せずに、見た目だけで選んでしまった」ケースです。

Lクラスは、単なるキッチンではなく、LDKの主役になるインテリア家具であり、最新家電の集合体でもあります。

• 掃除の手間より、圧倒的なデザイン性をとりたいか？
• 魚焼きグリルがなくても、広々としたIHを使いたいか？
• 予算配分は適切か？

これらを自問自答し、納得して選んだLクラスは、間違いなくあなたの生活の質（QOL）を劇的に向上させてくれます。 「高いから良いものだろう」と任せきりにせず、一つ一つの機能を自分の生活スタイルと照らし合わせて選んでください。そうすれば、Lクラスは一生愛せる最高のパートナーになるはずです。

安くキッチンをリフォームするなら相見積もりが必須

リフォーム業者ごとにキッチンの販売価格が異なるため、より安くキッチンを交換したい場合は相見積もりが必要です。3社ほどに見積もりを依頼して、比較検討しましょう。