- 契約後にユニットバスの色を変更したくなった
- 着工前にIHを2口から3口に変更したくなった
リフォーム契約後に、内容の変更をしたくなってしまうことはよくあります。
しかし、リフォーム工事の変更をする場合は、追加料金が発生する場合などがあるため注意しなければいけません。
そこで、
- いつまで変更が可能なのか?
- 追加料金が発生するのはどういう場合なのか?
を解説していきます。
変更を希望する人は、チェックしてみてください。
リフォーム工事の内容変更OKのタイミングは契約時・注文前・着工前の3つ
リフォーム工事の内容変更がOKなタイミングは、
①契約時
②注文前
③着工前
の3つのうち、いずれかです。
3つのタイミングの中から「リフォーム内容・依頼先・変更内容」によって、変更ができるかが決まります。
内容変更のタイミング①契約時
契約時が内容変更OKな最後のタイミングになることが多いのは、以下のようなケースです。
- 10万円以下のリフォーム工事
- 1箇所のみのリフォーム工事
- リフォーム会社が契約後に一括で注文する場合
範囲が狭い、または1箇所のみなどのリフォーム工事の場合は、契約から工事スタートまでの期間があまりない場合が多いです。
そのため、契約後にすぐに必要な商品・材料を注文します。
注文が行われた場合は、リフォーム会社側に費用が発生しているので、変更はできません。
また、範囲が広く大きな工事であっても、リフォーム会社によっては契約後にすぐ一括で注文するスタイルを採用している場合もあります。
「契約後は一切の変更を受け付けない」という場合も多いので、契約時に確認しておきましょう。
内容変更のタイミング②注文前
商品を注文する前であれば、色や仕様の変更ができるケースがあります。
変更を希望する場合は、できるだけ早く担当者に連絡をして、希望する色・仕様に変更が可能か確認しましょう。
「契約時」と同様、商品の注文前であっても、リフォーム会社によっては変更できない場合もあります。
内容変更のタイミング③着工前
棚の設置など、キッチンやユニットバスなどの大きな住宅設備が必要なリフォーム工事ではない場合は、着工前に変更できるケースもあります。
しかし、どんなリフォーム工事であれ、職人や必要な材料の手配はされているものです。
変更によってリフォーム会社が負担しなければいけない費用が発生するなら、依頼側が追加費用を払う必要があります。
場合によっては、工事日がズレ込んでしまう恐れもあるので、早めに担当者へ相談しましょう。
リフォーム工事の内容変更が難しい場合が多い例
特に以下のような場合は、基本的に「契約時」の内容で工事が進むため、変更が難しいです。
●建築確認申請が必要な工事
●広範囲に電気配線が必要な工事
●窓・壁・柱に関わる間取り変更
変更が可能でも、高額な追加費用が発生する場合もあります。
中には追加費用の発生額を事前に伝えてくれないリフォーム会社もあるので「追加費用はどのくらい発生しますか?」と確認しましょう。
追加費用がかかるかのやり取りは、書面または記録が残るメール・LINEで行うのがおすすめです。
(後々のトラブル防止のため)
変更が難しい|建築確認申請が必要な工事
内容の変更をした場合、見積書に記載されている「建築確認申請料」が丸々そのまま2倍かかるか、半分ほどかかる可能性が高いので注意しましょう。
建築確認申請には、リフォームや会社の規模によって期間は異なりますが、2週間〜1ヶ月ほどかかる場合が多いです。
契約後に申請作業を進めるため、途中で内容を変更するとなると、作業がやり直しになります。
建築確認申請の作業は、専門的な知識が必要なので、作業自体にかかる費用も高いです。
どの時点で、どんな内容で変更するかによりますが、
建築確認申請をするようなリフォームの場合は、
変更ができても追加費用が高くかかってしまう点に注意してください。
間取り変更には建築確認申請が必要です
壁・柱など、建物を支える「構造」に関わる部分の変更をする場合、建築確認申請が必要になります。
工事の対処箇所の面積によって、建築確認申請に関わる手数料が決まっており、面積が大きくなるにつれて費用が高くなる仕組みです。
建築確認申請とは、建築士が県・市区町村などに「この内容で建物を建てても問題ないですか?」と申請することを指します。
新築の際に、どういう間取りになっているか、どんな材料を使うのかを詳しく記載して提出しているので、
リフォームでも「どういう変更をするのか」を申請しなければいけません。
建築確認申請にかかる費用はどのくらい?
建築確認申請に関わる手数料の例を、文京区を参考にして紹介していきます。
以下は、建物の面積が31㎡〜100㎡の場合の手数料です。
確認申請 | 9,400 |
中間検査 | 11,000 |
完了検査 (中間検査あり) | 11,000 |
建築確認申請は3段階に分かれており、建物の面積が31㎡〜100㎡の場合の「確認申請・中間検査・完了検査」の合計は、31,400円となります。
一般的な住宅であれば、手数料自体は2万円〜3万円であることが多いですが、手数料の他に建築士の作業代が必要です。
図面を見ると簡単そうには見えますが、建築士は壁・柱、屋根・外壁などのバランスを考えたり、強度を考えたりと、さまざまな角度から建物の安全性を考えています。
そうした設計費を踏まえると、手数料も含めて20万円〜30万円ほどの「建築確認申請料」となるケースが多いです。
設定金額はリフォーム会社によって異なるので、受け取った見積書の項目を再度見てみるか、担当者に確認してみましょう。
ちなみに、キッチンやユニットバスの交換など、
水回り設備の交換や外壁・屋根塗装などの「建物の構造自体」をいじらないリフォームでは、
建築確認申請は必要ありません。
変更が難しい|広範囲に電気配線が必要な工事
スイッチや照明を10箇所以上追加するなど、広範囲に電気配線が必要になる工事の場合、変更したい場所の作業をまだしていなくても変更が難しいケースが多いです。
電気配線は、分電盤から「一筆書き」のように配線を巡らせていくので、変更を伝えるタイミングが遅すぎると、元に戻すのは難しくなってしまいます。
スイッチや照明など、電気に関わる内容を変更したいのであれば、できるだけ早く担当者に伝えることが大切です。
変更が難しい|窓・壁・柱に関わる間取り変更
「窓を小さくしたい」
「壁を減らしたい」
など、建物の構造に関わる変更は簡単にはできません。
建築確認申請を提出した後であれば、もう一度建物のバランスや強度を計算し直さなければいけないため、新しく提出するのと同じぐらい時間がかかります。
また、窓は部屋の用途や広さによって、確保すべき大きさが決まっているため、自由に小さくしたり、数を減らしたりできないのです…!
商品自体は注文前であれば問題ないですが、建築の法律で決まっているルール内で設置が求められます。
ルール内の変更であっても、建築士やスタッフの作業は発生してしまうため、追加で費用が発生する可能性が高いです。
リフォーム工事の内容変更はできるだけ早く担当者に伝えることが大事
リフォームは金額が大きい工事であるため、自分が満足いく工事にしたいはずです。
しかし、契約時には「これでOK!」と思っていても、また時間が経つと「あっちの色の方が良かったかな…?」と思ってしまうことはあります。
内容やタイミング、対応してくれるリフォーム会社によって異なりますが、変更できる場合があるので、できるだけ早く担当者に伝えましょう。
ハッキリ変更したい内容が決まっていなくても「ちょっとだけ待ってもらえますか?」と伝えるだけで、リフォーム会社側は「変更になる可能性がある」として把握できます。
あまりにも長くなると、工事日が大幅にズレ込んでしまうなど、リフォームに影響が出てしまったり、リフォーム会社にご迷惑をかけたりしてしまうので注意が必要ですが…
満足いくリフォームとなるよう、自分の希望を明確にしながら1つずつ決めていきましょう。