TOTOのお風呂を選ぶとき、「シンラ」と「サザナ」のどちらにすべきか迷っていませんか。この記事では、両者の違いを価格・デザイン・機能の面からわかりやすく比較し、あなたに合った選び方をご紹介します。
シンラとサザナの基本的な違い
まずは、2つの製品の基本的な位置づけを理解しましょう。
グレードと価格帯の違い
TOTOの浴室には、大きく分けて2つのシリーズがあります(戸建て用)。
シンラは、TOTOの最高級グレードです。「極上のリラクゼーション」をコンセプトに、まるで高級スパのような体験を自宅で楽しめる製品です。肩楽湯や腰楽湯といった特別な機能が魅力で、お風呂での癒しを重視する方に人気があります。

サザナは、戸建て住宅向けのミドルグレードです。十分な機能を備えながら、価格を抑えたバランスの良い製品です。「家族みんなが快適に使える」をコンセプトに、実用性と使いやすさを重視しています。
価格差は大きく、定価ベースで同じサイズでもシンラの方が50〜100万円程度高くなります。
対象となる住宅タイプ
どちらのタイプにも対応しているか確認しましょう。
シンラは戸建て・マンション両方に対応しています。リフォームでも新築でも選べる万能型です。
サザナは戸建て専用です。マンション用には「マンションリモデルバスルーム」という別のシリーズが用意されています。
戸建てのリフォームを検討している方は、両方の選択肢があります。
価格の違いと費用相場
最も気になるのは価格の差ではないでしょうか。
メーカー希望小売価格
1616サイズ(1坪タイプ)の戸建て用で比較すると、以下のようになります。
シンラの標準的なプランは定価で約200万円から250万円です。オプションを追加すると、300万円を超えることもあります。最高級のGタイプになると、400万円近くになることもあります。
サザナの標準プランは定価で約120万円から170万円です。オプションを追加しても、200万円前後に収まることが多いです。
ただし、これはあくまでメーカー希望小売価格です。実際のリフォーム費用は、業者による値引きがあるため、もっと安くなります。
実際のリフォーム費用
リフォーム業者に依頼した場合の実際の費用相場をご紹介します。
シンラのリフォーム総額は、工事費込みで115万円から250万円程度が相場です。標準的なプランで浴室乾燥機などを付けると、200万円前後になることが多いです。
値引き率は定価の約40〜50%程度ですが、シンラは高級グレードのため、値引き率がサザナより低めです。
サザナのリフォーム総額は、工事費込みで80万円から130万円程度が相場です。標準的なプランなら100万円前後に収まることが多く、コストパフォーマンスに優れています。
値引き率は定価の約50〜60%程度で、お手頃価格で導入できます。
つまり、最終的な支払い額でシンラとサザナには80〜120万円程度の差が出ることになります。この価格差をどう考えるかが、選択のポイントです。
機能・設備の違い
快適性を左右する機能面での違いを見ていきましょう。
シンラだけの特別な機能
肩楽湯と腰楽湯は、シンラの最大の魅力です。
毎分約135リットルもの大量のお湯が、肩と腰に同時に流れ落ちます。まるで温泉のマッサージのような心地よさで、肩こりや腰痛に悩む方から強い支持を受けています。
この機能は、シンラにしかありません。サザナには肩楽湯に代わる機能はなく、腰部分のみ「ブローバスSXⅡ」というジェット機能を選べますが、シンラの楽湯とは別物です。
日頃から疲れを感じていて、お風呂でしっかり癒されたい方には、この機能だけでもシンラを選ぶ価値があります。
ファーストクラス浴槽も特別な設計です。
人間工学に基づいて設計された浴槽で、体を4点で支え、自然とリラックスできる姿勢になります。楽湯との相乗効果で、最高の入浴体験が得られます。
調光・調色システムも選べます。
照明の明るさと色を調整できる機能で、リラックスしたい時は暗めのオレンジ色、明るく入りたい時は白い光というように、気分に合わせて変えられます。サザナにはこの機能はありません。
サザナの特徴的な機能
ゆるリラ浴槽は、サザナの標準浴槽です。
シンラのファーストクラス浴槽ほどではありませんが、人間工学を応用した設計で、頭と首にフィットするヘッドレストがあり、自然とリラックスできる姿勢になります。
浴槽の縁には握りやすいグリップがあるため、高齢の方でも安全に立ち上がれます。
ブローバスSXⅡは、オプションで選べます。
腰部分にジェット水流が出る機能で、シンラの楽湯とは違いますが、ある程度の刺激は楽しめます。ただし、肩に流れるお湯はありません。
両方に共通する優れた機能
どちらにも搭載されている、TOTOならではの便利な機能があります。
ほっカラリ床は、TOTO自慢の床です。
畳のように柔らかく、ひざをついても痛くありません。冬でも冷たくなく、水はけが良いため、翌朝にはカラリと乾いています。お手入れも簡単で、汚れがつきにくい構造です。
シンラもサザナも、この床が標準装備されています(一部グレードを除く)。
魔法びん浴槽も共通機能です。
浴槽全体を断熱材で包んでいるため、お湯が冷めにくくなっています。お湯はり後4時間経っても、温度低下は2.5℃以下です。追い焚きの回数が減り、光熱費の節約になります。
お掃除ラクラク排水口も便利です。
排水口が抗菌・防カビ仕様になっており、汚れがつきにくく、お手入れが楽です。
**床ワイパー洗浄(きれい除菌水)**も選べます。
ボタンを押すだけで、床に除菌水が自動で噴射され、床を洗浄してくれます。毎日の掃除の手間が大幅に減ります。
デザイン・素材の違い
見た目と質感にも違いがあります。
浴槽の素材
シンラの浴槽は、お掃除ラクラク人造大理石が標準です。
滑らかで高級感があり、汚れがつきにくいため、お手入れが簡単です。見た目も美しく、触り心地も良好です。
サザナの浴槽は、FRP(強化プラスチック)が標準です。
機能的には問題ありませんが、見た目はシンラの人造大理石に劣ります。上位グレード(HタイプやPタイプ)を選べば、人造大理石の浴槽にすることもできます。
壁パネルの違い
シンラの壁パネルは、高級感があります。
天然素材を再現した石目調や木目調、コンクリート調、ガラス調など、バリエーションが豊富です。ブラック部材を組み合わせれば、モダンで洗練された空間を演出できます。
サザナの壁パネルは、シンプルで清潔感のあるデザインです。
鏡面タイプ、ツヤ消しタイプ、凹凸のある単色タイプなど、異なる質感を選べます。アクセント使いと全面使いが可能で、自分好みにコーディネートできます。
シンラほどの高級感はありませんが、一般的な住宅には十分なデザイン性があります。
水栓とシャワーの違い
シンラは、全て標準でタッチ水栓です。
軽く触れるだけで水が出るため、使いやすく、汚れた手で触っても汚れが目立ちません。シャワーは3段階調整ができるコンフォートウェーブシャワーが標準です。
最高級のGタイプでは、オーバーヘッドシャワー(天井から降り注ぐ大きなシャワー)も標準装備です。
サザナは、グレードによって水栓が異なります。
基本的にハンドルをひねるタイプが多いですが、上位グレードではタッチ水栓も選べます。シャワーは調整機能がないものが標準で、調整機能付きはオプションです。
カウンターの違い
シンラは、人造大理石のカウンターが標準です。高級感があり、お手入れもしやすい素材です。
サザナは、上位2タイプ(HタイプとPタイプ)のみが人造大理石カウンターで、それ以外は樹脂製です。
照明の違い
シンラは、埋め込み型のダウンライトが標準です。天井がすっきりして、高級感があります。
サザナは、一般的な丸型照明やシーリング照明が基本です。オプションでダウンライトに変更できますが、別途3〜7万円の費用がかかります。
どちらを選ぶべき?選び方のポイント
自分に合った選び方を考えてみましょう。
予算で選ぶ
総予算100〜130万円なら、サザナが現実的です。
十分な機能があり、快適なお風呂になります。コストパフォーマンスを重視するなら、サザナがおすすめです。
総予算150〜250万円以上あれば、シンラを選べます。
特別な機能や高級感を楽しみたい方、お風呂の時間を極上のリラックスタイムにしたい方には、シンラが満足度が高いでしょう。
ライフスタイルで選ぶ
お風呂でのリラックスを重視するなら、シンラです。
肩楽湯や腰楽湯で、日々の疲れをしっかり癒せます。デスクワークや立ち仕事で肩こり・腰痛に悩んでいる方には、特におすすめです。
実用性と使いやすさを重視するなら、サザナです。
基本機能がしっかりしており、家族みんなが快適に使えます。高齢の家族がいる場合も、ゆるリラ浴槽のグリップなどが便利です。
デザイン性で選ぶ
とことんデザインにこだわりたいなら、シンラです。
高級感のある壁パネルや人造大理石の浴槽、ダウンライトなど、まるでホテルのような洗練された空間が作れます。
シンプルで清潔感のあるデザインで十分なら、サザナです。
派手さはありませんが、飽きのこないデザインで長く快適に使えます。
水道代も考慮する
シンラの楽湯機能を頻繁に使うと、水の使用量が増えます。
毎分135リットルの水流を使うため、家族全員が毎日使うと、サザナに比べて月々数千円水道代が高くなる可能性があります。
ただし、リラックス効果や快適性を考えると、その価値を感じる方には気にならない金額かもしれません。
まとめ
シンラは最高級グレードで、肩楽湯・腰楽湯などの特別な機能と高級感が魅力ですが、リフォーム総額は115〜250万円程度になります。サザナはミドルグレードで、実用的な機能が充実しており、総額80〜130万円程度とコスパが良いです。
予算に余裕があり、お風呂でのリラックスを重視するならシンラ、コスパ重視で実用性を求めるならサザナがおすすめです。肩楽湯・腰楽湯に魅力を感じるかが、最大の判断ポイントになります。
どちらも優れた製品なので、TOTOショールームで実物を体験してから決めることをおすすめします。複数の業者から見積もりを取り、納得できる選択をしましょう。