システムキッチンのシンクと天板(トップ)の境目に隙間があって「ここから水が入るんじゃないか?」と心配になったことはありませんか。この記事では、その隙間の仕組みと、水が入った時の対処法をわかりやすく解説します。
シンクと天板の境目の隙間は普通にあるもの
まずは基本的な知識から確認しましょう。
人工大理石とステンレスの組み合わせは隙間ができる
システムキッチンには、主に2つのタイプがあります。
一体型(継ぎ目なし)は、天板とシンクが同じ素材で作られており、継ぎ目がありません。人工大理石の天板に人工大理石のシンク、またはステンレスの天板にステンレスのシンクというように、素材を統一しています。

このタイプは境目がないため、水が入る心配もなく、掃除もしやすいのが特徴です。ただし、価格は高めになります。
はめ込み型(継ぎ目あり)は、天板とシンクが別々の素材で、シンクを天板にはめ込んで取り付けています。人工大理石の天板にステンレスのシンクを組み合わせるのが一般的です。

このタイプには必ず境目に隙間ができます。異なる素材を組み合わせているため、どうしても継ぎ目が必要になるのです。
多くのご家庭で使われているのは、はめ込み型です。つまり、隙間があるのは普通のことで、欠陥ではありません。
隙間があっても水は入らない仕組み
隙間があるのに、なぜ水が漏れないのでしょうか。
天板の裏側(見えない部分)には、コーキング(シーリング)という防水処理がされています。ゴム状の材料で隙間を埋めているため、表面に隙間が見えても、裏側でしっかり水の侵入を防いでいます。

表面の隙間は、美観を保つために最小限に抑えられていますが、完全にゼロにはできません。異なる素材は熱による膨張や収縮の仕方が違うため、ぴったりくっつけると、後でひずみが生じる可能性があるからです。
つまり、表面に少し隙間が見えるのは、むしろ正常な状態なのです。
隙間から水が入るケースと原因
正常な状態なら水は入りませんが、以下の場合は注意が必要です。
コーキングの劣化
時間が経つと、裏側のコーキングが劣化して、防水機能が低下することがあります。
コーキングの寿命は10年から15年程度です。キッチンを設置してから10年以上経っている場合、コーキングが劣化している可能性が高くなります。

劣化したコーキングは、硬くなってひび割れたり、縮んで隙間ができたりします。そうなると、表面の隙間から水が入り、裏側を通ってシンク下に漏れてしまいます。
シンクの取り付け不良
新築やリフォーム直後なのに水が漏れる場合は、取り付け時のコーキングが不十分だった可能性があります。

施工業者の技術が低い場合、コーキングを適切に行わずに仕上げてしまうことがあります。本来は裏側にしっかりコーキングするべきですが、手抜き工事で省略されることも残念ながらあります。
隙間が広すぎる
経年により建物が歪んだり、地震の影響でシンクがずれたりすると、隙間が広がることがあります。

通常は1mm以下の隙間ですが、2mm以上開いている場合は異常です。このような場合、裏側のコーキングも傷んでいる可能性が高いです。
水が入っているかどうかの確認方法
シンク下に水が漏れているか確認してみましょう。
シンク下の収納をチェック
シンク下の扉を開けて、収納スペースを確認してください。
床面が濡れていないか、水滴がついていないかを見てみましょう。特にシンクの真下あたりを重点的にチェックします。

収納に入れているものが濡れていたり、カビ臭いにおいがしたりする場合は、水漏れしている可能性が高いです。
水を流してテストする
実際に水を流して、漏れていないか確認する方法があります。
シンク下の収納を空にして、底にティッシュや新聞紙を敷きます。その状態でシンクに水を溜めて、一気に流してみてください。

数分待ってから、ティッシュや新聞紙が濡れていないか確認します。濡れていれば、どこかから水が漏れている証拠です。
隙間に水をかけてみる
境目の隙間に、スポンジで水をかけてみる方法もあります。
隙間に沿って水を流し、シンク下を確認します。隙間から直接水が漏れている場合は、すぐに濡れているのがわかります。

ただし、この方法は水漏れを悪化させる可能性もあるため、慎重に行ってください。
水が入っている場合の対処法
水漏れを発見したら、早めに対処しましょう。
応急処置:マスキングテープで塞ぐ
すぐに業者を呼べない場合の応急処置です。
隙間に沿ってマスキングテープを貼ることで、一時的に水の侵入を防げます。マスキングテープは水に強く、剥がしやすいため応急処置に適しています。

ただし、これはあくまで一時的な対処法です。根本的な解決にはなりません。
DIYでコーキングを打ち直す
自分で修理することも可能ですが、いくつか注意点があります。
準備するものは以下の通りです。

- シリコンシーラント(キッチン用、防カビタイプ)
- コーキングガン
- マスキングテープ
- カッターナイフ
- へらまたはコーキング仕上げ棒
作業手順を説明します。
まず、古いコーキングをカッターナイフで切り取ります。隙間に沿って丁寧に削り取りましょう。天板やシンクを傷つけないよう、慎重に作業してください。

きれいに掃除して、古いコーキングの残りや汚れを完全に取り除きます。アルコールで拭くと、接着力が上がります。
隙間の両側にマスキングテープを貼ります。これをしないと、仕上がりが汚くなります。
シリコンシーラントをコーキングガンに装着し、隙間に沿って注入します。一定のスピードで、途切れないように押し出すのがコツです。

へらやコーキング仕上げ棒で表面を平らにならします。指でならす方法もありますが、専用の道具を使った方がきれいに仕上がります。
マスキングテープを剥がします。シーラントが乾く前に剥がすのがポイントです。
24時間以上乾燥させてから、水を使い始めます。
注意点もあります。
DIYでのコーキングは、見た目の仕上がりが難しいです。プロのようにきれいには仕上がらないことを理解しておきましょう。
裏側のコーキングは自分では施工できません。表面だけの処理になるため、裏側が劣化している場合は完全には直りません。
業者に依頼する
確実に直したい場合は、専門業者に依頼しましょう。
依頼先の選択肢は以下の通りです。
キッチンを設置した業者やリフォーム会社が最適です。施工履歴が残っているため、スムーズに対応してもらえます。
水道業者やキッチン専門業者も対応可能です。ネットやマッチングサービスで探すこともできます。
費用相場は、コーキングの打ち直しで10,000円から30,000円程度が一般的です。出張費が別途3,000円から5,000円かかることもあります。
シンク全体の交換が必要な場合は、50,000円から150,000円程度になります。
複数の業者から見積もりを取って、比較することをおすすめします。
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隙間の汚れ対策
隙間があると、汚れが溜まりやすいのも悩みです。
定期的な掃除
隙間に汚れが溜まる前に、こまめに掃除しましょう。
食器用洗剤を含ませたスポンジで、隙間に沿って拭きます。歯ブラシや綿棒を使うと、細かい部分まできれいになります。
重曹とクエン酸を混ぜたペーストを隙間に塗り、しばらく置いてから拭き取る方法も効果的です。
マスキングテープで予防
隙間にマスキングテープを貼っておく方法があります。
汚れたらテープを剥がして新しいものに貼り替えるだけなので、掃除が楽になります。ただし、見た目が気になる方には向きません。
キッチン用の透明な防水テープを使えば、目立ちにくくなります。
汚れ防止グッズを使う
市販の隙間汚れ防止テープも便利です。
シリコン製で防水性があり、隙間にぴったりフィットするテープが売られています。ホームセンターやネット通販で購入できます。
価格は500円から2,000円程度で、定期的に貼り替えることで常に清潔を保てます。
新しくキッチンを選ぶ時のポイント
これからキッチンを購入・リフォームする方へのアドバイスです。
一体型を選ぶ
隙間をなくしたいなら、天板とシンクが一体型のキッチンを選びましょう。
人工大理石の天板+人工大理石のシンク、またはステンレスの天板+ステンレスのシンクなら、継ぎ目がありません。
価格は少し高くなりますが、掃除の手間が減り、水漏れの心配もなくなります。
スキマレスシンクを選ぶ
最近は、はめ込み型でも隙間を極力少なくした「スキマレスシンク」という製品があります。
パナソニックやLIXIL、タカラスタンダードなどの大手メーカーが販売しています。完全にゼロではありませんが、通常よりかなり隙間が小さくなっています。
施工業者の技術を確認
どんなに良い製品を選んでも、取り付けが悪ければ水漏れします。
実績のある業者を選び、施工事例を見せてもらいましょう。特にコーキングの仕上がりは、業者の技術力が現れる部分です。
まとめ
システムキッチンのシンクと天板の境目に隙間があるのは、はめ込み型では普通のことです。裏側にコーキングがされているため、通常は水が入りません。
もし水が漏れている場合は、コーキングの劣化や施工不良が原因です。応急処置としてマスキングテープで塞ぎ、DIYまたは業者に依頼してコーキングを打ち直しましょう。
隙間の汚れが気になる場合は、こまめな掃除や防汚テープの使用が効果的です。新しくキッチンを選ぶなら、一体型やスキマレスシンクを検討してみてください。



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