エコキュートにゴキブリが大量発生！？原因と絶対にやってはいけない駆除方法【完全対策ガイド】

「最近、家の外でゴキブリをよく見かける……」 「新築なのに、エコキュートの周りに黒い影が……」

せっかく導入した快適なエコキュート。その足元や内部が、まさかゴキブリの巣窟になっているかもしれないと考えただけでゾッとしますよね。

実は、「エコキュート」と「ゴキブリ」は非常に相性が悪く、対策をしないと高確率で住み着かれてしまうことをご存知でしょうか？しかも、間違った駆除方法を行うと、数十万円単位の故障につながるリスクもあります。

この記事では、なぜエコキュートにゴキブリが集まるのかという根本的な原因から、今すぐできる正しい駆除・予防策まで、検索してもなかなか出てこないプロレベルの情報を網羅してお伝えします。これを読めば、不快なゴキブリの恐怖から解放され、エコキュートを長く清潔に使い続けることができます。

なぜエコキュートにゴキブリが寄ってくるのか？3つの原因

まずは敵を知ることから始めましょう。なぜ、他の場所ではなく「エコキュート」が狙われるのでしょうか。それには、ゴキブリの生態とエコキュートの構造が密接に関係しています。

【原因1】24時間「暖かさ」が保たれている（ヒートポンプユニット）

ゴキブリは寒さに弱く、気温20度〜30度を最も好みます。 エコキュートの室外機（ヒートポンプユニット）は、大気中の熱を集めてお湯を作る装置です。稼働中は熱を持ちますし、冬場であっても内部は外気より暖かく保たれています。

特に冬場、外の寒さを凌ぐために、ゴキブリたちは「床暖房完備の高級マンション」としてエコキュートの内部や裏側を選んでしまうのです。

【原因2】適度な「水分」がある（ドレン水・結露）

ゴキブリは「餌」がなくても数週間生きますが、「水」がないと脱水症状で死んでしまいます。 エコキュートは構造上、稼働時に結露水（ドレン水）が発生します。

• タンクユニット下部の水抜き栓からの水滴
• ヒートポンプ周辺の湿気

これらが常に供給されるため、彼らにとってはオアシスのような環境が整ってしまっています。

【原因3】天敵から身を守る「狭くて暗い隙間」

エコキュートのタンクユニットやヒートポンプユニットの下には、数センチ〜十数センチの隙間があります。また、配管を通すためのカバー内部は、外部から見えにくく、鳥や猫などの天敵から身を隠すのに最適な「要塞」です。

注意点 エコキュート周辺に雑草が生えていたり、段ボールなどのゴミを置いていたりしませんか？それらはゴキブリを呼び寄せ、最終的にエコキュート内部へ誘導する「導線」になってしまいます。

放置は危険！ゴキブリが引き起こす「エコキュート故障」の恐怖

「外にいる分には、家に入ってこなければいいか」と放置するのは絶対にNGです。 単に気持ち悪いだけでなく、エコキュート本体の寿命を縮める物理的な被害が発生するからです。

【恐怖1】電子基板のショート（短絡）

最も恐ろしいのがこれです。 最近のエコキュートは高度な電子制御を行っています。ゴキブリは暖かさを求めて、機械内部の電子基板（精密機械部分）に入り込む習性があります。

通電している基板の上をゴキブリが歩いたり、そこで糞や死骸を残したりすると、電気回路がショートし、「エラーコード」が表示されてお湯が出なくなることがあります。 この場合、メーカー保証の対象外（虫などの外部要因による故障）となるケースが多く、修理費用に数万円〜十数万円かかることも珍しくありません。

【恐怖2】配線や断熱材の損傷

ゴキブリはなんでもかじります。内部の断熱材や配線の被覆をかじり、そこから漏電や腐食が始まるケースもあります。

【実践編】今すぐできる！エコキュートのゴキブリ駆除・対策

それでは、具体的な対策に移りましょう。 ここでは「①環境整備」「②侵入防止」「③駆除」の3ステップで解説します。

ステップ1：環境整備（隠れ家をなくす）

まずは、エコキュート周辺を「ゴキブリが住みにくい環境」に変えます。

• 雑草を抜く: 湿気が溜まる原因になります。砂利や防草シートを敷くのがベストです。
• 物を置かない: タンクの周りにタイヤ、段ボール、植木鉢などを置くのは厳禁です。これらは中継地点になります。
• 水はけを良くする: ドレンホースから出た水がいつまでも溜まっていないか確認し、排水溝へのルートを確保しましょう。

ステップ2：侵入防止（隙間を埋める）

ここが最も重要です。外部から内部への侵入経路を物理的に塞ぎます。

• 配管カバーの隙間を埋める: タンクユニットから壁へ伸びる配管の穴（スリーブ）に隙間はありませんか？ここが開いていると、エコキュートを経由して家の中（床下）へ侵入されます。ホームセンターで売っている「配管用パテ」でしっかりと隙間を埋めましょう。
• ドレンホースにキャップをする: 排水用のホース（ドレンホース）は、ゴキブリの侵入ルートになります。「ドレンホース用防虫キャップ」を先端に取り付けましょう。100円ショップやネット通販で安価に入手可能です。

ステップ3：駆除（毒餌剤の設置）

すでに住み着いている、あるいは寄ってくるゴキブリを撃退します。 ここで重要なのは、「屋外用」の毒餌剤（ベイト剤）を使用することです。

おすすめの設置場所:

• ヒートポンプユニットの裏側
• タンクユニットの足元（脚部カバーの中）

プロの推奨アイテム 『ブラックキャップ 屋外用』などの、雨に強く、巣に持ち帰らせて全滅させるタイプが最も効果的です。薬剤を散布するタイプは雨で流れてしまうため、設置型がベストです。

【警告】絶対にやってはいけない間違った駆除方法

良かれと思ってやったことが、エコキュートを壊す原因になります。以下の行為は絶対に避けてください。

NG行為1：殺虫スプレーを機械の隙間から噴射する

「隙間にゴキブリが逃げ込んだ！」といって、スプレー式の殺虫剤をファンや通気口の隙間から直接噴射するのは自殺行為です。

多くの殺虫スプレーには、可燃性ガスや油分が含まれています。

• 引火・爆発: 内部の電気火花に引火する恐れがあります。
• センサー故障: 油分がセンサーや基板に付着し、誤作動や故障の原因になります。
• 樹脂の劣化: 殺虫成分がプラスチック部品を変形・劣化させることがあります。

NG行為2：すべての隙間を完全に密閉する

「侵入されたくないから」といって、ヒートポンプユニットの通気口やファンの前を目の細かいフィルターや板で完全に覆ってしまうのはNGです。 空気の通り道がなくなると、熱交換ができずに「給湯効率の悪化」や「コンプレッサーの故障」を引き起こします。

徹底的にやるなら「脚部カバー」の中もチェック

エコキュートの貯湯タンクの下部には「脚部カバー」という化粧板が付いていることが多いです（足元の配管を隠しているカバー）。

実は、この脚部カバーの中こそが、最大のゴキブリコロニーになりやすい場所です。

脚部カバーの外し方と掃除

多くの機種は、手回しネジやプラスドライバーで簡単にカバーを外せます（※必ず取扱説明書を確認してください）。

1. 年に1〜2回、カバーを外してみる。
2. 中に溜まった落ち葉やゴミ、ゴキブリの死骸を掃除する。
3. 配管周りの隙間（地面との接点）にパテ埋めなどの処置をする。
4. 内部に毒餌剤を設置して閉じる。

これだけで、遭遇率は劇的に下がります。

それでも不安なら…プロによるクリーニングを

「自分でカバーを開けるのは怖い」 「すでに大量発生していて手に負えない」 「配管のパテ埋めを自分でやる自信がない」

• 分解洗浄: カバーを外し、高圧洗浄などで内部の汚れや虫の死骸を一掃してくれます。
• 点検: 水漏れや断熱材の劣化など、故障の予兆も同時にチェックしてもらえます。
• 防虫施工: 業者によっては、侵入経路のパテ埋めや防虫ネットの設置を行ってくれる場合もあります。

費用相場は1.5万〜3万円程度ですが、数十万円の故障リスクを回避できると考えれば、決して高くはありません。

エコキュートとゴキブリに関するQ&A

ゴキブリ対策で忌避剤（ハーブやハッカ油）は効きますか？

一時的には効果がありますが、持続しません。 雨や風ですぐに効果が薄れますし、エコキュートのような常に暖かい場所の魅力には勝てないことが多いです。「毒餌剤」で巣ごと駆除するのが最も確実です。

リンク

エコキュートの中からカリカリと音がします。ゴキブリですか？

可能性はありますが、故障の音かもしれません。 ゴキブリが動く音の可能性もありますが、配管の振動音やファンの異音である可能性も高いです。音が続くようであれば、メーカーや施工店に点検を依頼してください。

新築ですが、最初から対策すべきですか？

はい、最初が肝心です！ ゴキブリが「ここは安全な住処だ」と認識する（フェロモンをつける）前に対策するのが一番です。入居時に配管の隙間を埋め、屋外用毒餌剤を置いておきましょう。

まとめ：エコキュートのゴキブリ対策は「封鎖」と「毒餌」で完結する

エコキュート周辺のゴキブリ対策について解説してきました。 ポイントをまとめます。

1. エコキュートは暖かく湿気があるため、ゴキブリに狙われやすい。
2. 放置すると基板ショートなど、高額な修理費がかかる故障につながる。
3. スプレーの直接噴射は厳禁。故障の原因になる。
4. 「配管パテで隙間埋め」と「屋外用毒餌剤」が最強の組み合わせ。
5. 脚部カバーの中は定期的に掃除をする。

「たかが虫」と侮らず、大切な住宅設備を守るために、今週末にでも対策グッズを買いに行きましょう。数百円のパテと毒餌剤だけで、将来の安心が買えます。

もし、「自分では難しそう」「配管の状態も心配」という方は、一度専門業者によるメンテナンスを検討してみてください。

あなたのエコキュート、守れるのはあなただけです。早めの対策で、清潔で安心なお湯のある暮らしを取り戻しましょう。