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クォーツストーン vs セラミック徹底比較!キッチン天板の正解はどっち?【後悔しない選び方】

「一生モノのキッチンにしたいから、人造大理石よりも良い素材を使いたい」 そう考えた時、選択肢に上がるのが「クォーツストーン」「セラミック」です。

どちらも天然石の美しさと、人工素材の機能性を兼ね備えた最高級グレードの素材。しかし、ネットで検索しても「どちらも傷に強くて丈夫」と似たようなことばかり書かれていて、決定打に欠けませんか?

実はこの2つ「熱への耐性」「割れやすさ(脆さ)」において決定的な違いがあります。ここを理解せずに見た目だけで選ぶと、高額な費用をかけた後に「こんなはずじゃなかった」と後悔することになりかねません。

この記事では、クォーツストーンとセラミックの違いを徹底比較し、あなたのライフスタイルにはどちらが適しているのか、明確な答えを提示します。

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そもそも「クォーツストーン」と「セラミック」は何が違う?

まずは基本の「素材の成り立ち」を知ることで、なぜ性質が違うのかが理解できます。

クォーツストーン(エンジニアドストーン)とは

天然の水晶(クォーツ)を粉砕し、少量の樹脂(ポリエステル樹脂など)で固めた素材です。

  • 成分: 天然水晶(約93%) + 樹脂・顔料(約7%)
  • 特徴: 天然石の重厚感と、樹脂の柔軟性を併せ持つ「半・天然素材」。
  • 代表ブランド: シーザーストーン、サイルストーン、フィオレストーン(アイカ工業)

セラミック(焼結石)とは

天然の鉱物(粘土、長石など)をプレスし、1200度以上の超高温で焼き上げた素材です。言わば「巨大な陶磁器(タイル)」のようなものです。

  • 成分: 天然鉱物100%(樹脂を含まない)
  • 特徴: 圧倒的な硬さと耐熱性を持つが、柔軟性はほぼゼロ。
  • 代表ブランド: デクトン、ネオリス、ラミナム

【一覧表】クォーツストーン vs セラミック 性能比較マトリクス

忙しい方のために、結論から比較表にまとめました。

徹底検証1:【熱】アツアツのフライパンを直置きできるか?

ここが最大の違いです。「料理中に鍋敷きを使いたくない」という人にとって、この項目は決定打になります。

セラミックの圧勝

セラミックは製造過程で1000度以上の熱で焼かれています。そのため、熱したフライパンや鍋をそのまま置いても、変色や変形はおきません。 オーブンから出した天板をそのまま置ける利便性は、料理好きにはたまらないメリットです。

クォーツストーンは「樹脂」が弱点

クォーツストーンは93%が石ですが、つなぎに使われている7%の「樹脂」が熱に弱いです。 数百度の鍋を長時間置くと、樹脂が溶けて変色したり、輪ジミができたりするリスクがあります。基本的には「鍋敷き必須」と考えてください。

結論: ズボラに熱いものをガンガン置きたいなら「セラミック」一択です。

徹底検証2:【傷】包丁でそのまま切れるか?

「まな板を出さずにちょっと野菜を切りたい」というシーン。

セラミックは金属より硬い

セラミックの表面硬度は非常に高く、包丁の金属よりも硬いです。そのため、まな板なしで食材を切っても傷はつきません。(ただし、包丁の刃の方がダメになるため、結局まな板を使う人が多いです)

クォーツストーンも十分硬いが…

クォーツストーンも人造大理石に比べれば遥かに硬いですが、セラミックほどの無敵感はありません。強い力で金属を擦り付ければ傷がつきます。 通常使用では全く問題ありませんが、「絶対に傷がつかない」わけではありません。

徹底検証3:【衝撃】お皿や瓶を落としたらどうなる?

実はここがセラミック最大の弱点であり、クォーツストーンが選ばれる理由でもあります。

クォーツストーンは「粘り」がある

樹脂が含まれているクォーツストーンには、わずかながら「柔軟性(粘り)」があります。そのため、重い缶詰やワインボトルを落としても、衝撃を吸収し、割れにくいです。

セラミックは「欠け」やすい

セラミックは「硬い」ですが、イコール「脆(もろ)い」素材でもあります。お皿と同じで、一点に強い衝撃が加わると「パリーン」と割れたり、端っこ(小口)が「カケ」たりするリスクが高いです。 特に、シンク周りのエッジ部分に重い鍋をぶつけて欠けさせてしまう事故は少なくありません。

徹底検証4:【デザイン】見た目の質感と「断面」の罠

ショールームで表面だけを見て決めてはいけません。「断面(コバ)」に注目してください。

クォーツストーン:中まで美しい

クォーツストーンは金太郎飴のように、中身まで均一に石の粒子が詰まっています。そのため、断面が見える部分や、シンクとの継ぎ目などが非常に滑らかで、「天然石の塊」のような高級感が出ます。磨けば光るため、艶やかな高級感が得意です。

セラミック:プリント技術の限界

多くのセラミック天板は、表面に石目や柄をプリントしています。そのため、天板の側面(断面)を見ると、表面の柄が途切れてしまい、ただの素地の色が見えてしまうことがあります。(※最新のフルボディタイプなど、中まで柄がある高級品もありますが、さらに高額になります) また、質感がマット(つや消し)なものが多く、モダン・インダストリアルな雰囲気が得意です。

徹底検証5:【価格】リフォーム費用への影響

どちらも高額オプションですが、明確な価格差があります。

セラミックは「加工費」が高い

素材自体の価格も高いですが、セラミックは「硬すぎて加工が難しい」ため、加工費・施工費が跳ね上がります。 一般的なシステムキッチンのオプション価格で見ると、人造大理石プラス20〜30万円〜がクォーツストーン、そこからさらに10〜20万円アップがセラミック、といったイメージです(メーカーやグレードによります)。

予算感(安):人造大理石 < クォーツストーン < セラミック (高)

【深掘り】クォーツストーンを選ぶべき人・やめるべき人

これまでの比較を踏まえ、それぞれのおすすめユーザーを定義します。

✅ クォーツストーンがおすすめな人

  1. 天然石のような「キラキラした高級感・深み」が好きな人
    • 水晶特有の透明感や光の反射は、セラミックには出せない美しさです。
  2. うっかり物を落とすのが心配な人
    • 日常使いでの安心感(割れにくさ)はクォーツが上です。
  3. L型キッチンや複雑な形のキッチンの人
    • 加工しやすく、継ぎ目(シーム)を目立たなく処理できるため、広範囲の天板でも一体感が出ます。
  4. セラミックほどの予算は出せないが、人造大理石は嫌な人
    • 性能と価格のバランスが最も良い「優等生」です。

❌ クォーツストーンをやめるべき人

  • どうしても熱い鍋を直置きしたい人
  • 屋外キッチン(BBQ用など)に使いたい人(紫外線で樹脂が変色するためNG)

【深掘り】セラミックを選ぶべき人・やめるべき人

✅ セラミックがおすすめな人

  1. 料理効率・時短を最優先する人
    • 熱い鍋、オーブン皿、包丁…あらゆる道具を気兼ねなく扱える「道具としての強さ」は最強です。
  2. マットでモダンなデザイン(焼き物感)が好きな人
    • 最新のインテリアトレンドである、ダークカラーや錆(サビ)調のデザインはセラミックの独壇場です。
  3. 汚れや染み込みを極限まで気にしたくない人
    • 吸水率ほぼ0%。カレーやワインを放置しても染み込みません。
  4. 予算に糸目をつけない人

❌ セラミックをやめるべき人

  • シンク周りの「端っこ」の欠けが怖い人
  • 冷たい感触が苦手な人(石よりも陶器に近い冷たさがあります)
  • 複雑な加工が必要なキッチン(加工費が莫大になる、または対応不可の場合がある)

主要メーカーと採用キッチンブランド

実際にリフォームや新築で選ぶ際、どのキッチンメーカーがどの素材を扱っているかを知っておきましょう。

クォーツストーンを採用している主なキッチン

タカラスタンダード「レミュー」
「クォーツストーン」を全面に押し出しており、価格設定も比較的良心的。アイカ工業のフィオレストーンなどが選べます。

セラミックを採用している主なキッチン

  • LIXIL「リシェル」
    • 日本のセラミックキッチンの火付け役。「セラミックトップ」といえばリシェルというほどの知名度。焼き物の風合いが強く、非常に人気があります。
  • クリナップ「セントロ」
    • スペインの「デクトン」など、世界最高峰のセラミック素材を選べます。

よくある質問(FAQ)

メンテナンス(掃除)はどうすればいい?

どちらも水拭きだけでOKです。 どちらも吸水率が非常に低いため、汚れが染み込みません。油汚れも中性洗剤を含ませた布で拭けばスルッと落ちます。 ただし、メラミンスポンジ(激落ちくん等)の使用には注意が必要です。特に艶のあるクォーツストーンなどは、微細な傷をつけて艶が消えてしまう可能性があります。

割れたり欠けたりしたら修理できますか?

どちらも「完全な修復」は難しいです。 樹脂を含むクォーツストーンの方が、補修材での埋め合わせは比較的馴染みやすいですが、元通りにはなりません。セラミックの割れや欠けは、補修しても跡が目立ちやすいです。 交換となると天板ごとの取り替え(数十万円〜)になるため、特にセラミックの「端っこ」の扱いには注意が必要です。

重さは違いますか?

どちらも非常に重いです。 キッチン本体(キャビネット)の強度が必要になるため、DIYでの交換は不可能です。床の補強が必要になるケースは稀ですが、リフォーム業者の現場調査が必要です。

まとめ:あなたのキッチンライフに合うのはどっち?

最後に、もう一度結論を整理します。

この2つの素材は、機能性において「頂上決戦」のような関係です。どちらを選んでも、一般的な人造大理石やステンレスより満足度は高いはずです。

選ぶ基準は「何に対してストレスを感じるか」です。

  • 「鍋敷きを使うのが面倒!傷も気にしたくない!」というワイルドな使い勝手を求めるなら 👉 セラミック(焼結石) が正解。
  • 「高級感のある輝きが欲しい!お皿を落とした時の割れが怖い!」という安心感と美しさを求めるなら 👉 クォーツストーン が正解。

最後にプロからのアドバイス

カタログやネットの画像だけで決めず、必ずショールームで「実物」を触ってください。

  • 天板の冷たさ
  • 指でコンコンと叩いた時の硬い音
  • 側面の継ぎ目の仕上がり

これらは実物を見ないと分かりません。特にLIXILのリシェル(セラミック)や、タカラスタンダードのレミュー(クォーツ)は、全国のショールームで展示が多いので比較しやすいはずです。

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