セラミックは、様々な素材を混ぜて高熱で固めた素材のことを指します。おもに、LIXILの「リシェル」やクリナップのキッチントップ(天板)に採用されています。
セラミックは人気の素材ですが、一方で「セラミックにしなきゃよかった」と後悔している人も。そのため、セラミックをキッチンに採用して、後悔しないためには「みんなが、セラミックでどういう事を後悔しているのか」を理解しておくことが大切です。
セラミックキッチンで後悔したポイント
セラミックトップのキッチンにした方が後悔しているポイントは、以下の5つです。
後悔したポイント
- 天板とシンクの隙間に汚れがたまる
- 引っ掛かりで服が破れた
- 食器をぶつけたら割れた
- セラミック自体が割れた
- 他の素材の方が安かった
後悔①天板とシンクの隙間に汚れがたまる
セラミックは、シンクの素材には使われていないので、シンクはステンレスなど、セラミック以外の素材を選ばなければいけません。
そのため、天板とシンクが異素材となり、どうしても隙間ができてしまい、汚れがたまる原因となるため注意が必要です。
天板・シンク共にステンレスなど、同じ素材で統一すると、隙間がない(シームレス)な仕上がりにできます。
クロノこまめに掃除をしていれば気になりませんが「少しでも掃除の手間を減らしたい」という方は、素材を統一できる方を選ぶのがおすすめです。
後悔②引っ掛かりで服が破れた
洗い物などしてる時、下腹部がシステムキッチンに寄りかかっているせいで、ジーンズ等のボタンと角との間に挟まれた服が、セラミックトップの摩擦?で穴があきます。
私の身長が164cmなので、標準より5cm高くしたからかもしれないですが…既に5着程穴があきました。エプロンすればいい話なんですけどね。
引用元:Yahoo!JAPAN不動産|新築の家を建てたいと思って、リクシルに見に行きました。



表面の仕上げがザラザラしているセラミックトップを採用した場合、服が引っ掛かって破れて、後悔してしまうことがあります。
エプロンを着用することで、ある程度は防げますが、エプロン自体が破れる場合もあるため事前確認が必要です。
後悔③食器をぶつけたら割れた


硬い素材であるセラミックは、食器などをぶつけると、割れてしまうことがあります。
「大事にしてた食器なのに…」と後悔しないよう、セラミックトップでの食器の扱いには注意が必要です。
後悔④セラミック自体が割れた


セラミックは、とても硬い素材である点が魅力ですが、ガスコンロやIHの近くや、角など、衝撃を加えた箇所によっては割れてしまう場合があります。
「絶対に割れない素材」ではないことを理解した上で、注意しながら使用しなければなりません。



ちなみに、メーカーの保証サービスに加入していれば、無料で補修してもらえる場合もあるので、割れてしまった場合は早めにメーカーに相談しましょう。
後悔⑤他の素材の方が安かった


セラミックトップは、ハイグレードキッチンに分類されるほど価格が高く「予算オーバーだったけど、見た目に惚れてセラミックにした」という方も多いです。(実際に、LIXILのリシェルもハイグレードキッチンに分類されています)
しかし、実際に使い始めて冷静に考えてみると「安いステンレスでもよかったな〜」と思えて来ることもあります。
セラミックキッチンを実際に使ってみた人の口コミ・評判
LIXILのリシェルやクリナップのキッチンなどに採用されているセラミック。ここでは、SNSや口コミサイト、ブログなどから集めたリアルな使用者の声を紹介します。
ポジティブな意見


「見た目が圧倒的におしゃれ」



「友人に『ホテルのキッチンみたい!』と褒められた。インテリアの中心になっていて気に入ってます」(40代・女性)
「熱に強くて安心」



「うっかり鍋をそのまま置いちゃっても問題なし。以前の人工大理石だったら焦げ跡が残ってたと思うとゾッとする」(30代・男性)
「長年使っても劣化しない」



「5年経っても色褪せもひび割れもなし。最初の価格は高かったけど、結果的に満足している」(50代・女性)
ネガティブな意見


「重くて施工が大変だった」



「リフォーム業者に『かなり補強が必要です』と言われ、思った以上に費用がかかった」(30代・男性)
「落とした食器がほぼ割れる」



「うっかりお皿を落としたら粉々…。前は大理石だったけど、割れにくかったのに」(40代・女性)
「表面が意外と冷たい」



「見た目が素敵なのに、触るとひんやりして冬はちょっと辛い」(30代・女性)
セラミックトップのメリット・デメリット
セラミックトップのメリット
- 傷がつきにくい
- 汚れやシミができにくい
- 調味料が染みにくい
- 耐熱性が高い
- 色あせしにくい
- 色柄が選べる
- おしゃれ!
まな板を使わずに包丁を使っても傷つかないとPRされているほど硬く丈夫な素材で、汚れやシミもできにくいというメリットもあります。
人工大理石やステンレスよりも、日常のお手入れに気を使わなくていいので「あまり掃除に時間をさけない」という方にもおすすめです。



また、メーカーにもよりますが、色柄が選べるよう、バリエーションも豊富になってきているので、
他の素材にはない高級感を演出しながら理想のキッチンを作り上げることができます。
セラミックトップのデメリット
- 価格が高い
- 重量が重い
- シンクとつなぎ目ができる
- 割れることがある
- 欠ける恐れがる
- 服が引っかかる
重量が重く、運搬が大変なので、施工が難しく、価格が高いのがデメリットです。
セラミックトップのキッチンにして後悔する前にチェック!
「セラミックトップのキッチンにしよう!」と、採用を決める前に、以下の点をチェックしましょう。
予算オーバーとなっていないか


天板の価格は「ステンレス<人工大理石・人造大理石<セラミック」という順番で高くなり、人工大理石・人造大理石より、定価で約15〜20万円ほどセラミックの方が高いです。
建築会社・リフォーム会社によって販売価格が異なるので、価格差が数万円の場合もありますが、販売価格でも10万円ほど差が出るケースが多くあります。
予算オーバーになっていて、リフォームをする際にセラミックトップを採用するのなら、3社ほどで相見積もりをして依頼先を決めるのがおすすめです。



匿名で利用できるホームプロ
「お住まいのエリア キッチンリフォーム」で検索して、相見積もり先を探しましょう。
セラミックっぽい素材で代用できないか
セラミックトップを採用したい理由が「見た目のかっこよさ」である場合、セラミックっぽい素材で代用できないか検討してみましょう。
例えば、トクラスのテノールカウンターは、人造大理石ですが、セラミックに似た見た目・質感であるのが魅力で、価格も抑えられます。



人造大理石は、セラミックに比べると耐久性・耐熱性ともに劣りますが、セラミックの見た目に惚れて採用を検討している方にはおすすめです。
2024年3月時点で、4色展開されているので、ぜひチェックしてみてください。
セラミックトップのキッチンを使用する際の注意点
セラミックトップのキッチンを採用する前に、以下の注意点を理解しておくことで、採用後の後悔を回避できるでしょう。
【注意点1】割れたら補修が必要


セラミックトップが衝撃などで割れた場合、そのまま放置すると、水や汚れが入り込んで内部劣化を起こす原因となるので、早めに補修しましょう。
キッチンを購入した時に加入した「保証サービス」があれば、保証書などに記載があるサポートセンターに連絡する必要があります。
保証期間内で、保証適用対象であれば無料で補修が可能です。



「どうしたらいいかわからない!」という時は、購入先(建築会社・リフォーム会社など)の担当者に相談しましょう。
【注意点2】つなぎ目にタワシの使用はNG
ワークトップとシンクの接合部をお手入れするときは、金属タワシなどの硬い素材の用具を使用しないでください。漏水の原因になります。
引用元:LIXIL|キッチンのセラミック製のワークトップをお手入れする方法
メーカーや商品によって異なりますが、シンクとのつなぎ目に硬いタワシなどを使うと、漏水の原因となるので使用はNGです。



「硬くて丈夫だから、何使っても大丈夫!」となりがちですが、使用できない道具がある点に注意しましょう。
【注意点3】酸性・アルカリ性の薬品はNG
以下の物は使用しないでください。
引用元:LIXIL|キッチンのセラミック製のワークトップをお手入れする方法
塩酸などの酸性薬品やアルカリ性薬品、シンナーなどの溶剤、業務用洗剤
上記のように、メーカーごとに使用できる洗剤が決められており、LIXILのセラミックトップでは「酸性・アルカリ性の薬品」が使用できません。



光沢が失われるなど、美観を損ねたり劣化の原因となったりする恐れがあるので、取扱説明書やメーカーの公式サイトを見て、使用できる洗剤を確認しましょう。
セラミックトップを採用しているメーカーとキッチン
2024年3月時点で、セラミックトップを採用している主要メーカーは「LIXIL」と「クリナップ」です。キッチン商品についてもあわせて紹介していきます。
LIXIL|リシェル


LIXILの中でハイグレードキッチンに分類されるリシェルは、2024年4月にフルモデルチェンジされ、新たに生まれ変わります。
人気のセラミックトップにホワイト系が追加された他、従来品より約2/3に軽量化したことで、搬入時の負担軽減も実現した商品となりました。


クリナップ|セントロ
おしゃれなコーディネートを楽しめる、あたたかみのあるデザインが魅力のクリナップのセントロは、クリナップのハイグレードキッチンです。
9色のバリエーションがあり、アクセントにかっこいい大理石調を使うなど、理想のキッチンイメージに合わせた色柄を選択できます。


クリナップ|ステディア
ミドルグレードキッチンであるクリナップのステディアは、9色選べるセントロと比べてバリエーションが少ない4色展開ですが、価格を抑えられるのが魅力です。
選びたい色がステディアで対応していて、コスパ重視で選びたいなら、ステディアの方が適しています。





クリナップのショールームでは、ステディア・セントロどちらも展示しているので、実際に見て比較しながら選びましょう。
セラミックトップのキッチンがおすすめな人・おすすめできない人
セラミックトップをおすすめできる人・おすすめできない人は、以下の通りです。
| おすすめな人 | ・おしゃれな見た目に惚れた! ・価格が高くとも耐久性を重視したい ・傷やシミを気にしたくない |
| おすすめできない人 | ・コスパ重視 ・割れや欠けが起こる可能性があるのは嫌… |
コスパ重視で選びたい方は、ステンレスや人工大理石・人工大理石など、価格が抑えられる素材のワークトップを検討しましょう。
後悔しないセラミックキッチン選びのポイント
1. 信頼できる施工業者を選ぶ
施工技術が仕上がりや耐久性に大きく影響するため、経験豊富な業者を選びましょう。重量物の扱いに慣れているか、保証制度があるかもチェックポイントです。



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2. 使用環境に合ったデザインとサイズを選ぶ
重さや割れリスクを考慮し、キッチンの形状や厚みを適切に決めることが重要です。特に家の構造との相性を確認しましょう。
3. 予算は余裕をもって組む
高額な素材なので、施工費用やメンテナンス費用も含めて十分な予算を確保してください。安さだけで業者を決めるのは避けましょう。
4. 日常の使い方に注意する
重い物を落とさない、包丁を直接強くこすらないなど、丁寧な取り扱いが長持ちの秘訣です。
セラミックキッチンの価格相場と費用対効果
セラミックキッチンの価格の内訳
| 項目 | 相場 (概算) |
|---|---|
| セラミック天板素材費 | 20万〜40万円 (サイズ・厚みによる) |
| 加工費 カット費 | 5万〜15万円 |
| 施工費 取付費 | 10万〜25万円 |
| 輸送費 諸経費 | 1万〜5万円 |
| 合計 | 36万〜85万円 |
他のキッチン素材と比較してやや高価な価格帯に位置しますが、その美しさと耐久性を考えると納得の価格とも言えます。
費用対効果は高いのか?
高額だからこそ「後悔した」と感じる人も多い一方で、長期的に使うことを前提に考えれば費用対効果は決して悪くありません。
- 耐熱・耐傷性能が高いため、数年で交換や大きな修理が不要
- 表面の劣化が少なく、見た目がキレイな状態を長く保てる
- 高級感があり、住宅価値の向上にも寄与



ただし「とにかく安さ重視で選びたい!」という人は、ステンレスや人工大理石などの素材の方がおすすめですよ!
セラミックキッチンに関するよくある質問
- セラミックキッチンの耐久性はどれくらい?
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一般的に、セラミックキッチンの耐用年数は10〜20年が目安です。
- セラミックとステンレスの違いは?
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- セラミック:硬く、傷や熱、汚れに非常に強いのが特徴。デザイン性も高く高級感があるものの、価格が高く、強い衝撃でひび割れや欠けが生じることも。
- ステンレス:錆びにくく、衛生的で、業務用の厨房でも使われるほど丈夫。ただし、セラミックに比べると傷がつきやすく、水垢が目立ちやすい。
- セラミックトップのキッチンのメーカーは?
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- LIXIL(リクシル)
- クリナップ
- ナスラック
- トクラス
【まとめ】信頼できる業者選びから
セラミックキッチンは、確かに魅力的な選択肢です。高級感あふれるデザイン、抜群の耐久性、熱や汚れへの強さ――どれをとっても優れた素材と言えます。
しかし、その反面で「重くて施工に制限がある」「価格が高め」など、実際に使ってみて初めてわかる短所もあります。だからこそ、事前に正しい知識を持ち、信頼できるプロに相談することが何よりも重要です。
ホームプロとは?















