「洗濯機の排水溝の外し方がわからない」「掃除したいけど、どこをどう外せばいいの?」
洗濯機周りから悪臭がしたり、排水の流れが悪くなったりすると、排水口(排水溝)の掃除が必要です。でも、普段見えない場所だけに、どうやって外せばいいのか分からず困っている方も多いはずです。
この記事では、洗濯機の排水溝(排水トラップ)の外し方を、初心者でもわかるように写真付きで詳しく解説します。タイプ別の外し方、必要な道具、作業手順、よくあるトラブルの対処法まで、この記事を読めば誰でも安全に排水口を外して掃除できるようになります。
洗濯機の「排水溝」とは?正しい名称を理解しよう
まず、洗濯機の排水に関する部品の名称を正しく理解しましょう。
正しい名称は「排水トラップ」

一般的に「排水溝」と呼ばれている部分の正式名称は「排水トラップ」または「排水口」です。
排水トラップの役割
- 洗濯機から出た排水を下水管へ流す
- 常に少量の水を溜めて、下水からの悪臭を防ぐ
- 髪の毛やゴミをキャッチして、配管の詰まりを防ぐ
排水トラップの構造
排水トラップは、いくつかのパーツで構成されています。
主なパーツ(上から順に)

- 排水エルボ:L字型の部品。排水ホースと排水口をつなぐ
- 目皿(めざら):格子状のフタ。ゴミをキャッチする
- 封水筒(ふうすいとう):排水筒とも呼ばれる。回して外すパーツ
- 泡防止パイプ:洗剤の泡が溢れるのを防ぐ
- 仕切筒(しきりとう):防臭ワンとも呼ばれる。水を溜めて臭いを防ぐ
これらのパーツを順番に外していくことで、排水口の掃除ができます。
外す前の準備:必要な道具と事前作業
排水トラップを外す前に、準備をしっかり行いましょう。
必要な道具リスト
基本の道具

- バケツまたは洗面器
- 雑巾またはタオル(3〜4枚)
- ゴム手袋
- 新聞紙またはブルーシート
- スポンジまたは使い古しの歯ブラシ
- 浴室用洗剤(中性洗剤)
あると便利な道具
- プラスドライバー(アース線を外す場合)
- プライヤー(クリップが固い場合)
- カランプライヤー(固着した封水筒を外す場合)
- KURE 5-56などの潤滑剤(固くて回らない場合)
事前作業の手順
排水トラップを外す前に、次の準備作業を行ってください。
STEP1:電源を切る

- 洗濯機の電源をOFFにする
- 電源プラグをコンセントから抜く
- 感電防止のため、必ず実施
STEP2:アース線を外す

- コンセント付近のアース線を外す
- ネジ式:ドライバーでネジを緩めて引き抜く
- 穴式:フタを開けて引き抜く
STEP3:水道の蛇口を閉める

- 給水用の蛇口を閉める
- 閉め忘れると、給水ホースを外した時に水が溢れる
STEP4:洗濯機内の水を抜く

- 洗濯槽に水が残っている場合は脱水する
- 排水ホース内の水も抜いておく
STEP5:床を保護する

- 排水口周辺に新聞紙やブルーシートを敷く
- 水がこぼれても床が濡れないようにする
洗濯機を動かす必要があるか確認
排水トラップが洗濯機の下にある場合、洗濯機を動かす必要があります。
洗濯機を動かす前の確認

- 排水口に手が届くか?
- 作業スペースは十分か?
- 排水口が洗濯機の真下にあるか?
洗濯機の真下に排水口がある場合は、洗濯機を動かさないと作業できません。
洗濯機を動かす手順
注意:洗濯機は非常に重い(縦型で30〜50kg、ドラム式で70〜100kg)ため、2人以上で作業してください。

- 給水ホースを外す(蛇口を閉めてから)
- 排水ホースを外す(後述)
- 洗濯機を持ち上げて前方に移動
- 引きずると床や防水パンが破損するため、必ず持ち上げる
ドラム式洗濯機の場合
ドラム式は非常に重いため、1人での作業は危険です。必ず2人以上で作業するか、業者に依頼してください。
排水ホースの外し方(タイプ別)
排水トラップを外す前に、排水ホースを外す必要があります。
排水ホースとは?

洗濯機本体から排水口(排水エルボ)へつながっているホースです。
排水ホースの外し方(洗濯機本体側)
洗濯機本体からの外し方は、ホースクリップのタイプによって異なります。
タイプ1:クリップ式

- 洗濯ばさみのような形状
- 手でクリップをつまんで緩める
- 固い場合はプライヤーを使用
タイプ2:スナップ式

- プラスチック製
- かみ合わせ部分を横にスライドさせる
- 外しにくい場合はカッターで切る方法も
タイプ3:ネジ式

- 手で回して緩めるタイプ
- ドライバーでネジを緩めるタイプ
どのタイプも、反時計回りに回すと緩みます。
排水ホースの外し方(排水口側)
排水エルボに接続されている排水ホースを外します。
手順

- 床に雑巾を敷いておく(水がこぼれる可能性)
- 締め付けバンドを手で回して緩める
- 排水ホースを上に引き抜く
- ホース内の残り水を洗面器に受ける
排水トラップの外し方(タイプ別詳細解説)
いよいよ排水トラップを外していきます。タイプによって外し方が異なります。
タイプ1:一体型(ホースと目皿が一体)

排水ホースと格子状のフタ(目皿)が一体になっているタイプです。
外し方
- 排水ホースごと反時計回りに回す
- 上に引き抜く
このタイプは最もシンプルで、初心者でも簡単に外せます。
タイプ2:分離型(各パーツを個別に外す)

各パーツが独立しているタイプで、最も一般的です。
外す順番
STEP1:排水エルボを外す
- 排水ホースから排水エルボを外す(上に引き抜く)
- 洗面器に置く
STEP2:目皿を外す
- 格子状のフタ(目皿)を反時計回りに回す
- 上に引き抜く
STEP3:封水筒(排水筒)を外す
これが最も重要で、固着していることも多いパーツです。
- 封水筒を反時計回りに回す
- 上に引き抜く
固くて回らない場合の対処法(後述)
STEP4:泡防止パイプを外す
- 真上に引き抜く(回す必要なし)
STEP5:仕切筒(防臭ワン)を外す
- 真上に持ち上げて外す
- 水が溜まっているため、こぼれないように注意
- 排水口に流す
タイプ3:ねじ込み式

封水筒が完全にねじ込み式になっているタイプです。
外し方
- 封水筒のネジ部分を反時計回りに回す
- 何回転か回すと外れる
このタイプは固着すると非常に外しにくくなります。
写真を撮っておく重要性

重要:外したパーツの順番が分からなくならないよう、各段階で写真を撮っておくことを強くおすすめします。
元に戻す際に、写真を見ながら逆の手順で組み立てられます。
固くて外れない場合の対処法
長年掃除していない排水トラップは、汚れで固着していることがあります。
封水筒が固くて回らない場合
方法1:潤滑剤を使う
- KURE 5-56などの潤滑剤をネジ部分に吹きかける
- 5〜10分放置して浸透させる
- 再度、反時計回りに回してみる
方法2:カランプライヤーを使う
カランプライヤーは、排水筒を外すための専用工具です。
- 封水筒のネジ部分に潤滑剤を充填
- カランプライヤーの先端を対面の凸の幅に広げる
- 上から垂直におろして2箇所の凸に引っ掛ける
- 2箇所に均一に力を加えながら反時計回りに回す
方法3:業者に依頼する
どうしても外れない場合は、無理をせず業者に依頼しましょう。無理に外そうとすると破損する可能性があります。
破損を防ぐための注意点

- 無理な力を加えない:プラスチック製のため、割れやすい
- 均一に力を加える:一箇所だけに力を集中させない
- ペンチで直接掴まない:傷や破損の原因になる
排水トラップの掃除方法
外した排水トラップの各パーツを掃除しましょう。
基本の掃除手順
STEP1:大まかな汚れを取る
- 髪の毛やゴミを手で取り除く
- ゴム手袋を着用して作業
STEP2:洗剤で洗う
- スポンジに浴室用洗剤をつける
- 各パーツをこすり洗い
- 細かい部分は歯ブラシで
STEP3:つけ置き洗い(汚れがひどい場合)
- バケツに40℃のお湯を入れる
- 酸素系漂白剤を溶かす
- パーツを30分〜1時間つけ置き
- 水で洗い流す
STEP4:排水口本体の掃除
- 排水口の中もスポンジで掃除
- 手が届かない部分は歯ブラシで
- 水で洗い流す
カビやヌメリがひどい場合
塩素系クリーナーを使う
- カビキラーなどの塩素系洗剤をスプレー
- 30分〜1時間放置
- しっかり水で洗い流す
注意:酸性洗剤と混ぜない(有毒ガスが発生)
排水トラップの戻し方(組み立て方)
掃除が終わったら、外した時と逆の手順で組み立てます。
組み立ての基本手順

STEP1:仕切筒(防臭ワン)を入れる
- 排水口に仕切筒を入れる
- 中心に来るように調整
STEP2:泡防止パイプを差し込む
- 仕切筒の中心に差し込む
- まっすぐ垂直に差す
STEP3:封水筒を取り付ける
- 排水口にセットする
- 時計回りに回して締める
- 完全に締めた状態から半回転〜1回転緩める(次回外しやすくするため)
STEP4:目皿を取り付ける
- 封水筒の上にセット
- 時計回りに回して固定(きつく締めすぎない)
STEP5:排水エルボを取り付ける
- 目皿の上にセット
STEP6:排水ホースを接続
- 排水エルボに排水ホースを差し込む
- 根元までしっかり差し込む(水漏れ防止)
- クリップやバンドで固定
動作確認
組み立てが終わったら、必ず動作確認をしてください。

- 洗濯機を元の位置に戻す
- 給水ホースを接続
- 電源プラグとアース線を接続
- 水道の蛇口を開ける
- 洗濯機を試運転
- 水漏れがないか確認
よくあるトラブルと対処法
排水トラップを外す際のよくあるトラブルと対処法をまとめました。
トラブル1:水が溢れてきた

原因:洗濯機内や排水ホース内に水が残っていた
対処法
- すぐに雑巾で拭き取る
- 次回からは事前に脱水をしっかり行う
トラブル2:パーツの順番が分からなくなった

原因:外す時に写真を撮らなかった
対処法
- メーカーの取扱説明書を確認
- インターネットで「洗濯機 排水トラップ 構造」を検索
- 基本は下から「仕切筒→泡防止パイプ→封水筒→目皿→排水エルボ」の順
トラブル3:組み立て後に水漏れ

原因:パーツがしっかり締まっていない、または位置がずれている
対処法
- 再度分解して、正しく組み立て直す
- 封水筒と目皿をしっかり締める
- 排水ホースが根元まで差し込まれているか確認
トラブル4:悪臭が取れない

原因:排水口の奥や排水管自体が汚れている
対処法
- 市販のパイプクリーナー(液体タイプ)を使用
- それでも改善しない場合は業者に依頼
排水トラップ掃除の頻度と予防策
排水トラップを長持ちさせるための定期的なメンテナンスが重要です。
推奨する掃除頻度

理想:月1回 最低:3ヶ月に1回
定期的に掃除することで、固着を防ぎ、次回も簡単に外せるようになります。
汚れを予防する方法
1. 洗濯槽を定期的に掃除
- 月1回、洗濯槽クリーナーで洗浄
- 汚れが排水口に流れ込むのを防ぐ
2. 糸くずフィルターをこまめに掃除
- 毎回洗濯後にゴミを捨てる
- フィルターがあれば、排水口への負担が減る
3. 糸くずボックス(別売品)を使う
- 排水ホースに取り付けて、糸くずをキャッチ
- 排水口が詰まりにくくなる
4. 洗剤の量を適正に
- 洗剤を入れすぎない
- 泡が過剰だと、泡防止パイプが詰まりやすい
業者に依頼すべきケース
次のような場合は、無理せず専門業者に依頼しましょう。
業者依頼が必要なケース
- 洗濯機が重くて動かせない
- ドラム式洗濯機
- 1人暮らしで手伝ってくれる人がいない
- 排水トラップが固着して外れない
- 潤滑剤を使っても回らない
- カランプライヤーを持っていない
- 排水口が洗濯機の真下にあり作業スペースがない
- 無理に作業すると破損の危険
- パーツを破損してしまった
- 交換が必要
- 部品の入手も業者の方が早い
- 水漏れや詰まりが解消しない
- 排水管自体の問題の可能性
- 専門的な対応が必要
業者に依頼する際の費用目安

- 排水口掃除のみ:5,000円〜10,000円
- 排水管高圧洗浄:10,000円〜20,000円
- パーツ交換込み:15,000円〜30,000円
まとめ:洗濯機の排水溝の外し方
洗濯機の排水溝(排水トラップ)の外し方についてまとめます。
外し方の基本手順
- 事前準備:電源を切り、水道の蛇口を閉める
- 洗濯機を動かす(必要な場合)
- 排水ホースを外す:ホースクリップのタイプに応じて外す
- 排水トラップを外す:上から順に外す
- 排水エルボ
- 目皿
- 封水筒
- 泡防止パイプ
- 仕切筒
- 掃除する:各パーツと排水口本体を洗浄
- 組み立てる:逆の手順で戻す
- 動作確認:水漏れがないかチェック
重要なポイント
- 写真を撮りながら外す:組み立て時に迷わない
- 反時計回りに回す:ほとんどのパーツは反時計回りで外れる
- 無理な力を加えない:プラスチック製で破損しやすい
- 固い場合は潤滑剤を使う:KURE 5-56などを活用
- 定期的に掃除する:月1回が理想、最低でも3ヶ月に1回
最後に
洗濯機の排水トラップの外し方は、一度覚えてしまえば簡単です。定期的に掃除することで、悪臭や詰まりを防ぎ、洗濯機を快適に使い続けることができます。
ただし、無理は禁物です。固くて外れない、洗濯機が重くて動かせないなど、困難な場合は無理をせず専門業者に依頼しましょう。
この記事の内容を参考に、安全に排水トラップを外して掃除してください。清潔な洗濯機で、毎日の洗濯を快適に!