【2025年版】クリナップキッチン徹底比較！セントロ・ステディア・ラクエラの違い｜プロが教える選び方と価格の真実

2025 12/19

2025年12月14日

「ステンレスキッチンといえばクリナップ」そう言われるほど、プロの料理人やリフォーム業者から絶大な信頼を集めるクリナップのキッチン。

しかし、いざリフォームを検討し始めると、３つの主要シリーズで迷われる方が非常に多いです。

CENTRO（セントロ）：最高級グレード
STEDIA（ステディア）：中級グレード
rakuera（ラクエラ）：普及グレード

「ステディアとラクエラ、見た目は似ているのに数十万円違うのはなぜ？」「セントロは高すぎるけど、ステディアで妥協していいの？」

この記事では、年間数多くのキッチンリフォームに携わるプロの視点で、これら3つのシリーズの決定的な違いを徹底解説します。特にクリナップ選びの肝となる「ステンレスキャビネット」の有無や、カタログには載らない「値引き率の秘密」まで暴露します。

これを読めば、あなたのライフスタイルと予算にぴったり合うクリナップキッチンが必ず見つかります。

気になる目次をタップ

1. 【結論】セントロ・ステディア・ラクエラ比較一覧表

まずは、3つのシリーズの全体像を把握するために、主な違いを一覧表にまとめました。ここを見るだけで、それぞれの立ち位置が分かります。

クロノ

【プロの結論】 迷ったら「ステディア」を選んでください。なぜなら、クリナップを選ぶ最大のメリットである「ステンレスキャビネット（骨組みまでステンレス）」が標準装備されており、価格と性能のバランスが最も優れているからです。

2. 憧れの最高峰「セントロ」の特徴

クリナップの技術の粋を集めたフラッグシップモデルです。「キッチンを家の中心（センター）に」という願いから名付けられました。

① 唯一無二の「クラフツマンデッキシンク」

セントロを選ぶ最大の理由がこれです。シンクの中に補強された作業スペース（デッキ）があり、汚れたフライパンを置いたり、生地をこねたりと、シンク内を調理台として使えます。これは機械生産ではなく、熟練の職人が手作業で溶接・研磨して作る、まさに工芸品です。

② 究極のデザイン美

直線を基調とした「キューブデザイン」が特徴。取手のないスッキリとした見た目や、セラミックトップ、さらにはステンレスに色をつける特殊技術など、他シリーズでは選べない高級素材がふんだんに使われています。

③ プロ仕様の収納

引き出しの底板はもちろんステンレス。さらに、軽く押すだけで自動で開く「サーボ（電動）」機能など、機能面でも至れり尽くせりです。

3. 最強のベストセラー「ステディア」の特徴

かつて「システムキッチンの代名詞」と言われた伝説のキッチン「クリンレディ」の後継機。それがステディアです。現在、リフォーム市場で「最も失敗しないキッチン」として不動の人気を誇ります。

① 見えない部分も「ステンレスエコキャビネット」

これがステディアの真骨頂です。普通のキッチンは、扉を開けた中の箱（キャビネット）が「木製」ですが、ステディアは「ステンレス製」です。

カビない
ニオイがつかない
ゴキブリなどの害虫が寄り付かない 高温多湿な日本の気候において、30年以上清潔に使える耐久性を持っています。

② 洗えるレンジフード標準対応

お湯を入れてセットするだけで、フィルターとファンを自動洗浄してくれる「洗エールレンジフード」との相性も抜群。家事ラク機能の宝庫です。

③ 豊富な扉カラー

「大人インテリア」をテーマに、トレンドの木目調から、アンティークな塗装調、そしてクリナップ得意のステンレス扉まで、非常に幅広いバリエーションから選べます。

4. コスパとデザインの融合「ラクエラ」の特徴

「キッチンは家具、と考える。」というキャッチコピーの通り、インテリアとしての美しさを追求した普及価格帯モデルです。

① 価格以上のデザイン性

ラクエラは、LDKのインテリアに馴染むような木目調や石目調の扉が非常に充実しています。「安いからダサい」ということは一切ありません。見た目だけで言えば、高級キッチンに見劣りしない仕上がりになります。

② 構造は「木製キャビネット」

ここがステディアとの決定的な違いです。コストを抑えるために、骨組み（キャビネット）は一般的な他メーカーと同じ「木製」です。もちろん、現代のキッチンなので耐久性に問題はありませんが、「水濡れへの強さ」や「長寿命」という点では、ステンレスのステディアに軍配が上がります。

③ 必要な機能は選べる

天板を人造大理石にしたり、食洗機をつけたり、シャワー水栓にしたりと、現代のキッチンに必要なオプションは一通り揃っています。「料理はそこそこで、見た目と予算を優先したい」という方には最適解です。

5. 【深掘り比較】ここが違う！見落としがちな3つのポイント

カタログのスペック表だけでは見えにくい、プロだからこそ知っている「隠れた違い」を解説します。

違い①：最大の壁「ステンレスキャビネット」か否か

繰り返しますが、ここがクリナップ選びの生命線です。

セントロ・ステディア： 骨組みまでステンレス
ラクエラ： 骨組みは木製

キッチンの寿命が決まるのは、扉や天板ではなく「見えないキャビネット内部」です。調味料をこぼしたり、シンク下の配管周りに湿気がたまったりした時、木製は腐食やカビのリスクがあります。一方、ステンレスはサッと拭くだけ。「10年、20年後のキレイさ」にお金を払うなら、間違いなくステディア以上をおすすめします。

違い②：「流レールシンク」の性能差

「野菜くずや汚れが、水流に乗って勝手に排水口へ流れる」という大人気の流レールシンク。実は、シリーズによって仕様が異なります。

セントロ・ステディア： 標準装備。シンクの底面全体が傾斜しており、高機能。
ラクエラ： オプション対応。しかも、形状が少し簡易的です。

ラクエラの標準は普通のシンクです。料理を頻繁にする方にとって、この「片付けやすさ」の差は毎日のストレスに直結します。

違い③：収納の「奥行き」と「高さ」

同じ幅のキッチンでも、収納量は異なります。

セントロ・ステディア： 足元ギリギリまで引き出しがある「フロアコンテナ」や、収納内部が連動して出てくる「ツールポケット」など、空間を無駄なく使う工夫が満載。
ラクエラ： 一般的なスライド収納。足元の収納（蹴込み部分）の高さなどが上位機種とは異なり、収納力は一歩譲ります。

6. 一番重要！「定価」と「実売価格」のカラクリ

「セントロは定価200万、ラクエラは定価80万…」カタログの定価だけで判断してはいけません。リフォーム業界には「掛け率（値引き率）」が存在します。

※以下は一般的なリフォーム会社の目安であり、業者により異なります。

セントロの値引き率

値引き目安：約15%〜25% OFF
ブランド価値を守るため、値引きは非常に渋いです。定価も高い上に割引も少ないため、見積もり金額は高額になります。「本物の高級品」です。

ステディアの値引き率

値引き目安：約35%〜45% OFF
最も競争が激しいゾーンのため、比較的頑張って値引きされます。定価で見ると高く感じても、見積もりを取ると「意外と手が届く」金額になることが多いです。この「お得感」がステディア人気の秘密でもあります。

ラクエラの値引き率

値引き目安：約55%〜65% OFF
驚異的な値引きが出ます。業者によっては定価の半額以下になることも。「予算50万円以下でキッチン交換」などの広告商品は、たいていラクエラです。圧倒的なコストパフォーマンスを誇ります。

【注意】

定価の差以上に、「支払う金額の差」は開いたり縮まったりします。 特にステディアは、性能に対して実売価格のバランスが非常に良いため、迷ったらステディアの見積もりを取ることを強くおすすめします。

7. あなたはどれ？タイプ別おすすめ診断

これまでの比較を踏まえて、あなたが選ぶべきシリーズをズバリ断言します。

セントロを選ぶべき人

予算： 200万円以上かけても良い。
価値観： 妥協はしたくない。人とは違う、最高級のキッチンを持ちたい。
要望： 「クラフツマンデッキシンク」や「セラミックトップ」を使いたい。
ターゲット： 料理研究家、人を招いてホームパーティーをする家。

ステディアを選ぶべき人

予算： 80万〜150万円くらい。
価値観： 「安物買いの銭失い」はしたくない。良いものを長く使いたい。
最優先： 清潔さ、掃除のしやすさ、虫が出ないこと。
ターゲット： 子育て世帯、築年数が経った家のリフォーム、料理好きな一般家庭。

ラクエラを選ぶべき人

予算： 50万〜80万円以内に抑えたい。
価値観： キッチンにお金をかけるより、リビングや旅行にお金を使いたい。
最優先： 初期費用（イニシャルコスト）の安さと、おしゃれな見た目。
ターゲット： 賃貸併用住宅、セカンドハウス、料理はあまりしない単身・DINKS世帯。

8. よくある質問（Q&A）

ステディアに海外製食洗機（ミーレなど）は入れられますか？: はい、可能です。クリナップは以前からミーレ対応に積極的で、ステディアでも公式に対応プランがあります。ただし、キャビネットの加工が必要な場合や、面材合わせに制約が出る場合があるので、必ず対応可能な施工業者に相談してください。
ラクエラは木製だから腐りますか？: すぐに腐ることはありません。他メーカー（LIXILやパナソニックなど）のキッチンも標準は木製キャビネットであり、通常の使用であれば20年程度は問題なく使えます。ただ、配管からの水漏れ事故や、湿気の多い環境下では、ステンレス製のステディアの方が圧倒的に安心感があります。
ステディアの扉カラーで価格は変わりますか？: 劇的に変わります。ステディアは扉のグレードが「class1」から「class6」まであり、一番安い扉と一番高い扉では、定価で数十万円の差が出ます。予算オーバーした場合は、扉のグレードを下げることで、ステンレスキャビネットの性能を維持したまま減額調整が可能です。